2007年4月18日(水)「しんぶん赤旗」

参院憲法特委で審議開始

自民、早期採決迫る


 改憲手続き法案の参院憲法調査特別委員会での審議が十七日に始まり、提出者の趣旨説明と、自民、公明の質疑が行われました。冒頭、提出者の保岡興治衆院議員が十六日の参院本会議での「参議院においては衆議院での審議を踏まえて、足らざるところを集中的に審議されると思う」という発言について「誤解を与えた」と陳謝。しかし、自民党の岡田直樹議員の質問に保岡氏は再び「衆院では審議を尽くしたが、もし不足があれば、なおも議論してもらって、より十全なものをつくっていただく努力、慎重審議をお願いした」と同様の発言を繰り返し、無反省ぶりを示しました。

 また、岡田氏が法案提出者に衆議院での自民、公明、民主の三党協議の時間を質問。船田元衆院議員は、「表の委員会・理事懇で長い時間議論してきたのと同時に、調整のために議論する非公式の場もあった。相当な時間、回数になるので、どのくらいとはいえない。毎日議論させていただいた」などと水面下でも自公民で合作に努めてきたことを明かすとともに、“水面下の議論”まで審議時間に含めるかのようなやりとりになりました。

 また岡田氏は、「参院が六十日以内に意思表示(採決)をしないと、憲法五九条の規定で衆院に否決とみなされ、衆議院の三分の二によって、参院が意思表示をしないまま、この法案が成立する」などと発言。「(これを回避するためには)参院の持ち時間はあまり長くない。すみやかに実りある審議を行うことで法律を成立させたい」などと早期採決を迫りました。

 また、自民党の中川雅治議員は質問で、改憲手続き法案がないことで、「よりよき憲法をつくっていこうという国民の権利が奪われてきた」などと発言。公明党の魚住裕一郎議員は、「国民主権主義を具体化する大事な法案」などと法案を正当化しました。



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