2007年4月15日(日)「しんぶん赤旗」
地方選後半戦 きょうスタート
激しい党派間闘争に
暮らし・福祉守る議席必ず
東京都特別区長・区議選、一般市長・市議選がきょう十五日告示され、いっせい地方選挙の後半戦がスタートします。十七日告示の町村長・町村議選とあわせて、二十二日の投票日に向け、一票をめぐる激しいたたかいが繰り広げられます。日本共産党は区・市議選に千十七人、町村議選に四百二十六人の計千四百四十三人の候補者を擁立し、また三十五人の革新・民主の首長候補を推薦・支持し、その必勝のためにたたかいます。
共産党、他党上回る取り組みへ
様相一変、政党候補が増大
今回の後半戦の特徴は、広域化・大型化した選挙となり、前半戦にも匹敵する激しい党派間のたたかいになっていることです。選挙が行われる自治体は、自治体再編により、四年前の千六百二十四から七百八十へ激減、議員定数も大幅に削減されました。これにたいして、立候補は無所属が減る一方、支持基盤の崩れに危機感を燃やす自民党がほぼ前回並み、民主・自由合併後初のいっせい地方選となる民主党は候補を大幅に増やすなどして、全体として政党所属候補が増えています。
選挙戦は、前半戦同様、共産党対自公民「オール与党」の構図で、それだけに、「自民か民主か」のキャンペーンによる共産党締め出し、公明党の反共攻撃、謀略的な「大丈夫」論など、住民と共産党との結びつきを断つ攻撃も激しくなっています。
前半戦では、こうした選挙戦の激しさときびしさを直視し、(1)どの党にも負けない政治的構えと取り組み(2)得票目標の実現に執念を燃やして取り組んだところで前進しました。後半戦で各地の共産党は、この二つの基準でのたたかいをやりきってこそ勝利できると奮闘しています。
住民要求土台に住民の目線で
国民健康保険、介護保険、保育所、小中学校など、住民にとっていちばん身近な仕事をしているのが市区町村です。
しかし身近なこの分野は、いま矛盾の集中点です。自民、公明による国の悪政が貧困と格差を広げ、負担増と福祉切り捨てを進め、自公民「オール与党」政治がそれを促進しているからです。
合併に伴う旧自治体の過疎化、住民サービスの切り捨てなどの矛盾も深刻です。
日本共産党は「高い国保料をなんとかしてほしい」「これ以上の負担は耐えられない」などの住民要求にこたえ、住民への負担増と福祉切り捨てに反対し、くらしと福祉を守るために奮闘しています。
「国保料の引き下げを」「介護保険負担の減免を」「子どもの医療費無料化を」―住民の目線と要求から出発した訴えは、どこでも大きな期待と共感を広げています。各地で共産党は住民の切実な要求と利益の守り手としての党の役割と値打ちを訴え、支持を呼びかけています。
自民、公明が九条改憲につながる改憲手続き法案を乱暴な形で強行したことに、国民の怒りが噴出しています。各地の候補者は「憲法九条と平和を守る共産党へ」と誇りをもって訴えています。
担い手どれだけ広げるかがカギ
選挙戦は短期決戦です。前半戦を終えての党常任幹部会の訴えは「住民の目線にたった的確な論戦を前面にすえて、党と後援会が底力を発揮してたたかえば、前進できる条件はおおいに存在します」とのべています。
「かけがえのない共産党の議席を何としても守り増やしたい」。そんな気持ちで勝利のために活動する党員、後援会員、支持者をどれだけ広げきることができるか―前半戦をふくめたいっせい地方選挙の勝敗は残る一週間のたたかいにかかっています。

