2007年4月12日(木)「しんぶん赤旗」

東芝京浜事業所

過労死水準超す残業横行

経団連をただす

小池議員


 日本共産党の小池晃参院議員は十日の参院厚生労働委員会で、経団連副会長企業の東芝で、“過労死ライン”に匹敵する月八十時間を超える残業がまん延している実態を取り上げ、参考人として出席した経団連の代表にサービス残業や長時間労働の根絶に対する考えをただしました。

 東芝では月八十時間をこえる残業をした労働者の健康診断を行い、経団連の提言で「長時間労働の是正に向けた取り組み」と紹介されています。

 小池氏は、東芝京浜事業所(横浜市鶴見区)では、労働者約二千人のうち月八十時間を超える残業をしている人が、昨年六月に三百六十一人、年末近い十一月には四百九人にのぼることを紹介し、「一人あたりの残業は月九十八・六四時間。毎日五時間の残業、夜十時から十時半まで働いている。過労死水準を超えて働かされていることになる」と指摘。「サービス残業、長時間労働を会長、副会長企業から率先してなくしていくべきではないか」とのべました。

 経団連の紀陸孝専務理事は「法違反は許されない。各企業とも鋭意取り組んでいることをご理解いただきたい」と答えました。

 また小池氏は、偽装請負問題で御手洗冨士夫経団連会長が請負・派遣法制の見直しを求めていることにふれ、見直すべきだと考えているのかと質問。紀陸氏は「実態に合わせた運用を基本とすべき」だと見直しを求める姿勢を示しました。

 同じく参考人として出席した連合の古賀伸明事務局長は、サービス残業問題での小池氏の質問に「まだまだ後をたたない。企業は職場実態をしっかり把握して対策を早急にとるべきだ」と指摘。「残業はあくまでイレギュラー(非正規)だ」とのべ、残業に頼らない働き方にしていくことが重要だとのべました。


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