2007年4月3日(火)「しんぶん赤旗」

全国学力テスト

氏名記入せずも可

文科省 批判に対応 例外措置


 文部科学省が今月二十四日に実施予定の全国一斉学力テストについて、都道府県教育委員会に対し、「例外」として子どもに氏名を記入させずに番号方式で実施してもよいとする連絡文書を出したことが二日までにわかりました。子どもに氏名を記入させ、質問紙調査ではプライバシーにかかわる質問にも答えさせて、結果を民間企業に集計させることへの批判に対応したものです。

 文科省が三月二十九日付で都道府県教育委員会に出した「事務連絡」によると、当該市町村の個人情報保護審議会などから氏名を書かせることについて支障があるとの指摘があるなど「特別の事情がある場合」は、氏名の代わりに個人番号を記入させる「例外措置」が可能だとしています。

 ただし、番号方式でおこなう場合は今月六日までに都道府県教委を通じて文科省に連絡するよう求め、連絡がない場合は例外措置はとれないとしています。

 「事務連絡」はまた、「子どもを傷つける」などとして批判が強まっていた「家の人から大切にされていると思うか」「家に何冊本があるか」などの項目を質問紙から削除するとしています。

 全日本教職員組合は今回の文科省の措置について「個人情報・プライバシーの問題で父母、法律家、市民団体と協力して取り組んできた成果」としつつ、期限が短期間に限定されているなど極めて不十分だと批判。緊急に、個人情報保護審議会や市町村教育委員会に対する要請・申し入れを各地で進めるとともに、一斉学力テストの中止を求める取り組みを強めるよう呼びかけています。



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