2007年4月3日(火)「しんぶん赤旗」

改憲手続き法案

根本から民主主義否定

市田書記局長 衆院通過狙う与党批判


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(写真)記者会見する市田忠義書記局長=2日、国会内

 日本共産党の市田忠義書記局長は二日、国会内で記者会見し、与党が十三日にも改憲手続き法案の衆院通過を図ろうとしている問題を記者団に問われ、「憲法という国の基本中の基本にかかわる法案を与党単独で強行しようというのは、民主主義を根本から否定する重大な発言だ」と厳しく批判しました。

 市田氏は「改憲手続き法案は単なる中立的なルールづくりではない。安倍首相の発言でも明白なように、憲法九条を変えるための法案だ」と強調。「国民のなかで今国会で改憲のための手続き法案を通してほしいというのは圧倒的少数だ。それを国会の数にまかせてその力で強引に押し通すのは許しがたい」とのべました。

 そのうえで、法案には最低投票率の定めがなく、ごく少数の国民の意思で憲法改定が行われる恐れがあること、改憲勢力に圧倒的に有利な有料広告や、公務員など国民の運動に規制をかけている問題をあげ、「こういう非民主的な仕かけを改憲勢力が盛り込まざるをえないのは、国民の中で彼らが少数派であることを誰よりもわかっているからだ」と強調しました。

 市田氏は「いまたたかわれている、いっせい地方選挙の結果が、改憲手続き法案や憲法改悪の動きにも大きな影響を与える。憲法問題、改憲手続き法問題は地方選挙の大きな争点だ。日本共産党の躍進で改憲手続き法案の強行にストップをかけようという訴えを大いに強めたい」とのべました。

「新人材バンク」で規制いうが

天下り自由化法案だ

市田氏

 市田忠義書記局長は二日の記者会見で、政府が「天下り規制」を名目に国家公務員の再就職をあっせんする「新人材バンク」を創設しようとしている問題を記者団に問われ、「天下りを規制するどころか、『天下りバンク』だ」と批判しました。

 市田氏は「新人材バンク」について「これまで高級官僚の天下りは各省庁がやっていたが、それを一本化し、政府のお墨付きを与えて合法化するやり方だ」と指摘。人事院が退職後二年間は各省庁と密接な関係にある企業への天下りを禁止していたこともなくそうとしていることをあげ、「天下りを規制するどころか、好き勝手に自分たちの行き先を決める天下り自由化法案だ」と強調しました。



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