2007年3月26日(月)「しんぶん赤旗」

「アラブ和平案」論議

米国務長官が中東諸国歴訪


 【カイロ=松本眞志】ライス米国務長官は二十四日、中東和平促進を名目に中東歴訪を開始し、エジプト南部の都市アスワンで、エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の四カ国外相と会談しました。

 今回の訪問は、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハとイスラム武装抵抗組織ハマスによるパレスチナ統一政府樹立という情勢の変化に対応し、中東和平をどのようにすすめるかが焦点となっています。現在、イスラエルは、同国の承認を拒否するハマスの入閣を理由にパレスチナ統一政府との交渉を拒否し、和平交渉再開のめどはたっていません。

 ライス氏は訪問直前、二〇〇二年のアラブ連盟首脳会議で採択された「アラブ和平案」を復活させることを強調し、同案がイスラエル・パレスチナ間の交渉ルートの確立に資するとの見解を示しました。同案は、イスラエルの占領地からの全面撤退、パレスチナ国家の承認、国連決議一九四に従ったパレスチナ難民の帰還の実現と引き換えに、アラブ諸国がイスラエルとの関係を正常化すると定めています。

 イスラエルは、難民帰還をパレスチナ自治区に限定するなどの修正が行われるならば、同案が和平交渉の出発点となりうるとの立場を示し、米国もイスラエルの主張にそって部分修正を求めてきました。会談ではこれらの問題が話し合われたものとみられます。

 アラブ連盟のムーサ事務局長は二月に「和平案のいかなる修正の試みも失敗する」と語り、同案の修正拒否の構えを示していました(エジプト紙アルアハバル二月二十二日付)。ライス氏は、二十五日にエジプトのムバラク大統領と会談後、イスラエルとパレスチナで双方の指導者と会談。その後、ヨルダンを訪問する予定です。


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