2007年3月26日(月)「しんぶん赤旗」
香港行政長官に曽氏再選
返還後、初の複数候補者
【香港=菊池敏也】中国・香港特別行政区の行政長官選挙が二十四日、約八百人の選挙委員による投票で行われ、現職の曽蔭権氏が六百四十九票を得票し、再選されました。対立候補の梁家傑氏は百二十三票を集めました。曽氏の任期は今年七月一日から五年間です。
曽氏は当選後、「今回の選挙は香港基本法の枠組みのもと、民主的な政治制度発展の重要な一歩を担い、『一国二制度』の方針の勝利を体現したものだ」と述べました。
一九九七年の香港返還にあたって制定された香港基本法は、行政長官は政界、財界、業界などを代表する八百人の選挙委員の投票で選ぶことになっており、住民からすれば間接選挙です。立候補には百人以上の選挙委員の推薦が必要です。
同法はまた、香港の実情をふまえ、段階的に進むことを原則とし、最終的には行政長官を普通選挙で選出することも定められています。
香港が中国に返還されてから、二〇〇二年と〇五年に行政長官の選挙が行われましたが、一人しか立候補者がなく、無投票当選でした。
今回、香港立法会(議会)議員の梁家傑氏が百三十二人の選挙委員の推薦を受け、香港返還後、行政長官選挙に初めて対立候補が立つことになりました。梁氏は昨年三月に結成された「民主派」の公民党のリーダー。間接選挙の問題点を指摘し、次回選挙の一二年には普通選挙を実現するよう訴えました。
現職の曽氏は立候補にあたり、六百四十一人の選挙委員の推薦を受け、再選確実とされていました。しかし、複数候補になったことで前回の無投票とは様変わりし、選挙委員を対象とした討論会(一日)と一般市民を前にした討論会(十五日)が開かれ、テレビで中継されました。また、両候補とも街頭での集会の開催や、一般市民との対話を進めました。

