2007年3月26日(月)「しんぶん赤旗」

EU首脳会議

欧州統合は戦争の教訓生かした

「ベルリン宣言」を採択


 【ベルリン=中村美弥子】欧州統合の出発点であるローマ条約調印五十周年を記念する欧州連合(EU)非公式首脳会議が二十四、二十五の両日ドイツのベルリンで開かれ、加盟二十七カ国の首脳が参加した二十五日の記念式典で、EUの将来をうたう「ベルリン宣言」を採択しました。


 宣言は、欧州統合は戦争という痛苦の教訓から学んだ結果だと指摘。この成果は経済的成功と社会的責任が結合したものだとしています。また、テロや組織犯罪、不法移民とたたかう決意を表明。さらに、世界の紛争の平和的解決を目指し、人々が戦争、テロ、暴力の犠牲とならないことを確実にしていくと述べています。

 宣言には二〇〇五年にフランスとオランダの国民投票で否決され、目下の大きな課題となっている欧州憲法について、慎重派に配慮して直接の表現を避けながらも、「〇九年の欧州議会選挙までに新たな共通の基盤を打ち立てる」とし、〇九年までに制定する必要があるとの内容が盛り込まれました。これを受けてドイツのメルケル首相は、六月の首脳会議で憲法再生に向けた提案を行う方針です。

 ドイツのケーラー大統領は首脳会議一日目の二十四日、大統領府での夕食会で、EU加盟二十七カ国の首脳らを前に「他地域の人々は、欧州の自由と連帯の結合を社会を持続させる手本としてみている」と発言。「EUは敵意がどう克服されるのか、市民と国家が平和的に共存し、互いのために働く方策をどう見いだすのかを示した」と述べ、欧州統合の成果を強調しました。

 ローマ条約は一九五七年、旧西ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの六カ国が欧州の平和と自由を守り、調和のとれた発展を目指す目的で調印。その後、欧州共同体(EC)へと発展し、九三年にEUが発足しました。


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