2007年3月16日(金)「しんぶん赤旗」

いじめ自殺 繰り返さないで

被害者の会の親ら志位委員長と懇談


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(写真)「いじめ被害者の会」の人たちと懇談する、志位委員長(右から2人目)と石井副委員長(右端)=15日、国会内

 いじめによる自殺で子どもを亡くした親たちが十五日、「このようなことを繰り返さないでほしい」と文部科学省と各政党へ要請に訪れ、日本共産党の志位和夫委員長、石井郁子副委員長と懇談しました。

 要請に訪れたのは、「いじめ被害者の会」代表で、一九九六年に中学生だった四男の秀猛さんを亡くした大分県の大澤秀明さん、今年二月二十六日に長男の高校生、祐太朗さんを亡くした兵庫県の岸清和さんら。

 大澤さんは、文科省が安全配慮義務について徹底するとしながら、実際には教育委員会や学校に伝わっていないとのべました。

 また、いじめの事実を秀猛さんが直接訴えたにもかかわらず、学校側は単なるからかいだとして認めず自殺に追い込まれたこと、いじめた側の親も事実を知らされていなかったことを切々と語り、「いじめは、最初の段階で対応していれば深刻にはならないはず。保身のためにいじめを隠ぺいする体質を改めるべきです」と訴えました。

 岸さんは「学校を信じていたのに。こんなことだとわかっていたら、息子が生きているうちに声をあげたかった」と語りました。

 志位委員長は、「愛する子どもさんをこのような形で失ったみなさんの訴えに胸がつかれる思いです」とのべるとともに、子どもに学校で安全に教育を受ける権利を保障するために「学校安全法」をつくる必要があるとのべました。

 さらに、いじめが隠ぺいされる背景には、「いじめが少ない学校がいい学校」として評価される文科省のシステムがあると指摘。国会でその問題を追及し、政府もいまのシステムの問題点を事実上、認めたことを紹介。「被害者の側も、加害者の側も、親が子どもの現状について知らされていないことは大きな問題です。きちんと情報が提供される必要があります」とのべ、被害者の声が国政に反映するよう奮闘することを約束しました。



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