2007年3月4日(日)「しんぶん赤旗」

採決強行の暴挙に抗議

予算委員長解任決議案

佐々木議員の賛成討論

衆院本会議


写真

(写真)賛成討論する佐々木憲昭議員=3日

 三日未明の衆院本会議で行われた金子一義衆院予算委員長の解任決議案に対する日本共産党の佐々木憲昭議員の賛成討論(要旨)は次のとおりです。

 金子一義君は、予算委員長として、国民生活に重大な影響をあたえる二〇〇七年度予算案の十分な審議を保障し、円満な委員会運営を行うべき職責にありながら、昨日、与野党の合意のないまま、自民・公明両党の要求につき従って、委員長職権で委員会を一方的に設定し、質疑続行を求める野党各党の声を無視し、予算案の採決を強行する暴挙を行ったものです。

 金子委員長の行為は、与野党合意による円満な運営に資するべき職責を投げ捨て、乱暴に議会制民主主義を踏みにじったものであり、容認できません。直ちに解任することを求めるものです。

 今国会、予算審議は重要な意味をもっていました。「貧困と格差」、日本の経済・社会のゆがみを是正すると同時に、事務所費問題をはじめとする「政治とカネ」の問題、安倍内閣が公然とかかげる憲法「改正」、イラクへの自衛隊派兵や米軍再編が重大な焦点となったのです。

 国会冒頭、柳沢厚労相の暴言が発覚し、審議が空転するもとで、わが党は、国会の不正常な事態を打開し、すべての党が審議に参加できる条件をつくるべきだと主張しました。ところが、金子委員長は、その努力をまったく放棄し、一方的に与党単独の補正予算審議を強行し、採決まで強引におしすすめたのです。

 その後、「補正予算の補充質疑」を行うことで正常化した際、金子委員長は「今後は円満な運営を行いたい」と釈明しました。この言明をいっさい無視して今回、強行採決に走った「罪」はきわめて重大です。

 私たちは、充実した予算審議とするために、十分な審議時間を確保すること、「雇用労働」「地域格差」「政治とカネ」などのテーマで集中審議を行うこと、御手洗日本経団連会長の参考人招致と佐田前行革担当大臣の証人喚問などについて協議をつづけてきました。

 しかるに一昨日、与党側は、突如として締めくくり質疑・採決を主張し、金子委員長は、与党の意向を唯々諾々とのみ、話し合いを一方的に断ち切り、委員会を職権で設定したのです。

 自民・公明両党と金子委員長による予算案強行採決に断固として抗議するものであります。


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