2007年2月16日(金)「しんぶん赤旗」

「6カ国」合意

米大統領「良い一歩」

ボルトン氏らの批判に反論


 【ワシントン=山崎伸治】ブッシュ米大統領は十四日、ホワイトハウスで記者会見し、ボルトン前国連大使らが北朝鮮の核問題に関する六カ国協議の合意を「北朝鮮への過大な譲歩」と批判していることに対し、「この合意は良くないといった評価は間違いだ」と反論しました。

 ブッシュ氏は合意について「良い第一歩だ。この合意でなされた約束が確実に現実のものとなるよう成すべきことは多いが、正しい方向に向けた重要な一歩だ」と評価。「私は北朝鮮問題を平和裏に解決したい。そのために必要なあらゆる外交的手段を試みる責務がある」と強調しました。

 また、米国を含む北朝鮮の隣国五カ国が加わったという点で「類のない合意」だと指摘。国連安全保障理事会決議に裏づけされていることも強調し、合意が実行されない場合に制裁の可能性があることを示唆しました。

 北朝鮮への人道支援については、「北朝鮮国民への食料支援には特に関心をもっている」と述べました。

 ライス国務長官は十三日の記者会見で、合意には北朝鮮の核施設を「無能力化」することが盛り込まれていると指摘し、「彼(ボルトン氏)は間違っている」と断言しました。

 六カ国協議の米首席代表であるヒル国務次官補は十四日、北京から帰国直後に記者団に対し、「言いたい放題の民間人と論争する気はない」と切り捨てました。

 同次官補は「われわれは迅速に物事を進めたい」と述べ、米朝国交正常化の作業部会を早期にニューヨークで開きたいとの考えを表明しました。


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