2007年2月7日(水)「しんぶん赤旗」

「国は控訴しないで」

原爆症認定訴訟 被爆者ら宣伝

厚労省前


 「国は原爆症認定集団訴訟の名古屋地裁判決に控訴しないで」と六日、厚生労働省前で被爆者、弁護士、支援者ら約四十人が「判決に従い、認定制度の早期・抜本的改善を」と宣伝しました。行動は同地裁判決の一月三十一日から連日行われており、控訴期限の十四日まで続けられます。

 参加者は「国は原爆被害の実態に見合った原爆症認定を」と書いた横断幕を掲げて座り込み、マイクで訴えました。

 愛知県原水爆被災者の会(愛友会)の遠藤泰生事務局長は「原爆被害を認めないことは核兵器を認めることだ。二度と同じ苦しみを味わわせたくない。戦争の被害を国が認めてほしい」と強調。

 広島で被爆した東京の原告、田崎アイ子さん(72)は、週一回点滴を受ける体ながら毎日、行動に参加しています。「私たちに会って話を聞いてほしい。あしたもまいります」と訴えました。

 神奈川県原爆被災者の会の田栗末太会長(81)は「長崎で入市被爆しました。焼け野原で母の骨を拾ったが、父はいまだに行方不明。死んでから原爆症と分かったのでは遅い」と話しました。

 日本原水爆被害者団体協議会の田中熙巳事務局長が、この日、最高裁で勝訴した在外被爆者訴訟について報告し、「在外被爆者も勝ち続けている。われわれもがんばろう」と呼びかけました。

 行動は、日本被団協、同訴訟全国弁護団連絡会、同訴訟を支援する全国ネットワークが主催しました。


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