2007年2月4日(日)「しんぶん赤旗」

夕張問題を教訓に

小規模自治体フォーラム

財政危機克服で交流

宮崎・綾町


 小規模自治体の自立に向けた課題を考える「第八回 小さくても輝く自治体フォーラム」が三日、宮崎県綾町で始まりました。全国各地の町村長二十五人に加え、助役や自治体関係者など六十八自治体から約四百人が参加。小規模自治体での財政運営の工夫や豊かな住民サービスの実践などが交流されました。フォーラムは、四日まで開かれます。

 今回のフォーラム開催には、全国六十四の町村長が呼びかけ人となりました。開催地の綾町の前田穰町長は、有機農業と手づくり工芸の町として「自主自立」の町づくりをすすめていると紹介。「自然と文化を生かした個性ある町づくりをすすめていきたい」とあいさつしました。

 保母武彦・前島根大学副学長は、財政破たんにゆれる北海道夕張市の調査報告を中心に講演。また、国が地方への補助金と地方交付税を大幅削減する「三位一体改革」の影響の深刻さを指摘し、「『夕張問題』は単に夕張だけの問題ではない」として、財政危機の壁を実践的に乗り越える運動の展開を呼びかけました。

 分科会では、保母氏の提起などを受けて、各地の小規模自治体による主体的な取り組みが報告されました。合併によらずに行財政改革の実践をおこなっている大分県日出町、地域づくりに住民が積極的に参加している長野県栄村の実践例などが紹介されました。


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