2007年1月19日(金)「しんぶん赤旗」

シンガポール紙論評で警戒心

安倍首相、改憲へ「猪突猛進」


 シンガポール紙・聨合早報十二日付は、「安倍は今年、『猪突(ちょとつ)猛進』しようとしている」と題する同紙元論説委員・コラムニスト、黄彬華氏の論評を掲載し、改憲に執念を燃やす安倍首相の政治姿勢にたいし強い警戒心を表明しました。

 論評は、安倍首相が年頭から「『美しい国』の目標に向け勇気を奮い起こす」「憲法改正をめざす」とのべたことにふれ、「タカ派本来の面目を現しつつある」と指摘。小泉政権の時のように「日本がまた、『世界の問題国家』になる可能性がある」とのべています。

 また、「自民党は五年以内に『平和憲法』を廃棄すると宣言している。『教育改革』や『防衛庁の省への昇格』、『国民投票法』制定の目標は、『平和憲法』を除去する道を開くためのものだ」と指摘。「安倍氏の政治目標は、日本が『戦後状態』から脱け出して、(戦争ができる)『普通の国』になることだ。憲法第九条は戦争と武力の放棄を宣言しているが、安倍氏は首相就任後、自衛隊に国家の軍隊の地位を与える『防衛庁昇格法案』をただちに成立させた」とのべています。

 論評は、「日本の主要政党の自民党と民主党の間に左右や保守と革新の区別はない。政党では(改憲)反対勢力は、日本共産党と社民党だけである」と指摘しています。


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