特集

自公と補完勢力を少数に新しい政治の扉を開こう

日本共産党の躍進を 志位和夫委員長の演説(大要)


 日本共産党大阪府委員会が3月18日夜、大阪市中央体育館で開いた演説会での志位和夫委員長の演説(大要)を紹介します。 


 「自公と補完勢力」対「5野党プラス市民・国民」

 皆さん、こんばんは(「こんばんは」の声、拍手)。日本共産党の志位和夫でございます(「志位さーん」の声、拍手)。今日は、こんなにたくさんの皆さんが、ようこそお越しいただきました。それから平松邦夫さん、小林節さんから、大変に心が温かくなる、ちょっと照れてしまうような激励をいただきまして、心からお礼を申し上げたいと思います。

 参院選が3カ月後に迫りました。日本の命運がかかった歴史的なたたかいになります。この間、安倍・自公政権によって戦後最悪の違憲立法――安保法制=戦争法の強行という暴挙が行われました。同時に、この動きに反対して、国民一人一人が、主権者として、自由に、自発的に、声を上げ、立ち上がる、戦後かつてない新しい市民運動、国民運動が湧き起こり、その力に背中を押されて野党共闘が前進してきました。この2つの流れがぶつかり合うたたかいになります。

 安倍首相は、自民党大会で、今度の選挙は「自公対民共の対決だ。負けられない」と危機感をあらわにしました。野党共闘は始まったばかりなのに、戦々恐々ではありませんか。私は、安倍さんの言葉を訂正しておきたいと思います。たたかいの構図は「自公対民共」ではなく、「自公とその補完勢力」対「5野党プラス市民・国民」ではないでしょうか(「その通り」の声、拍手)。

 参院選を、憲法違反の安保法制=戦争法を強行した自民・公明とその補完勢力を少数に追い込み、安倍政権を退陣させ、新しい政治の扉を開く選挙にしていこうではありませんか。そのために私たちは2つの大仕事をやり抜きたいと決意しています。

 5野党合意にもとづき野党共闘を必ず成功させる

 第1は、野党共闘を必ず成功させることです(拍手)。

 2月19日、5野党党首会談が行われ、4項目を確認しました。

①安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を共通の目標とする。

②安倍政権の打倒を目指す。

③国政選挙で現与党及びその補完勢力を少数に追い込む。

④国会対応や国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力を行う。

 この4項目ですが、「野党は共闘」の声に応えた画期的合意だと私たちは考えています(拍手)。

 まずは全国32の参院選1人区のすべてで野党共闘を実現し、すべてで自民・公明に勝つために全力を挙げる決意です(拍手)。政権勢力を倒すために、全国的規模で選挙協力を行うのは、日本共産党にとって歴史上初めての挑戦ですが、この挑戦を必ず成功させる決意であります。(拍手)

20160318_志位和夫委員長

 日本共産党の躍進は国民への責任

 第2は、日本共産党の躍進を勝ち取ることです。

 自公とその補完勢力を少数に追い込むためにも、日本の政治を根本的に転換する上でも、日本共産党の躍進は国民の皆さんへの責任と肝に銘じて頑張り抜きたいと決意しています(拍手)。

 政党を選ぶ比例代表選挙で850万票以上を獲得し、大門みきしさんをはじめ8名以上の当選を勝ち取るために全力を尽くします。

 選挙区では、全国13都道府県の定数2~6の複数区のすべてで議席獲得を目指してたたかいます。とりわけ定数4、大激戦のこの大阪で、フレッシュ、爽やか、若さあふれる35歳、魅力たっぷり、「みんなの願いを国会に結ぶ」、わたなべ結さんを、みんなの力を合わせて、大阪の代表として必ず国会に送り届けていただきたい。心よりお願いいたします。(大きな拍手)

 戦争法廃止、立憲主義を取り戻す――参院選の最大の争点

 安保法制=戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻すことは、参院選の最大の争点です。戦争法が3月29日に施行されます。この法律をそのままにしておくと、2つの大問題が引き起こされるということを告発したいのです。

 「殺し、殺される」現実の危険――戦争法は廃止しかない

 第1は、日本の自衛隊が、戦後初めて外国人を殺し、戦死者を出すという危険が現実のものとなるということです。

 差し迫った危険性がどこにあるのか。私は、衆院予算委員会の質疑で、アフリカの真ん中に位置する南スーダンのPKO(国連平和維持活動)に派遣されている自衛隊の任務拡大の問題、つまり戦争法によって、「安全確保業務」と「駆け付け警護」という2つの新しい任務が与えられ、「任務遂行のための武器使用」ができるようになる、この問題を追及しました。

 南スーダンは、2013年12月以来、大統領派と副大統領派との武力衝突が起き、住民を巻き込んでの激しい内戦状態に陥っています。政府軍と反政府軍の双方によって数千人が殺害され、240万人が家を追われ、虐殺、レイプ、拷問などの残虐行為が行われ、たくさんの子どもたちが少年兵として戦うことを強制されています。

 私は、一連の国連報告書を示し、政府に、「南スーダンが内戦状態に陥っているという認識はありますか」と質しました。外務大臣も防衛大臣も「武力紛争が発生しているとは考えておりません」「首都のジュバは平穏です」と言うのです。とんでもないことです。国連の報告書に「武力紛争が続いている」と明記してあるではないか、首都のジュバでも襲撃が起きているではないかと、事実を突き付けると、政府はまともな答えがまったくできません。

 私は、もう一問、南スーダン政府軍によって国連PKOに攻撃が加えられているという国連報告書を示し、「自衛隊の任務を拡大して、『任務遂行のための武器使用』ができるようになれば、自衛隊が南スーダン政府軍と戦うことになるではないか。これは憲法が禁止する武力行使そのものではないか」と質しました。これに対しても、政府はまともな答えがまったくできません。

 自衛隊を自分たちの責任で派兵しておいて、現地の実態を何も知らない。国連報告書を読んでいる様子もない。あまりに無責任ではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 南スーダンが、自衛隊が初めて「殺し、殺される」ケースとなる危険があります。自衛隊が、一たび少年兵や民間人を撃ってしまったら、取り返しがつかないではありませんか。憲法違反の戦争法は廃止するしかありません。(大きな拍手)

 日本の貢献は、憲法9条に立った非軍事の人道支援・民生支援に徹するべきだということを強く訴えたいと思います。(拍手)

 北朝鮮問題をどう解決するか――軍事対軍事の悪循環が一番危険

 与党は、北朝鮮による核・ミサイル問題を挙げて、「安保法制廃止で日本を守れるのか」などと言い募っています。今日も北朝鮮によって弾道ミサイルの発射が行われましたが、北朝鮮による核・ミサイル開発は、一連の国連決議に違反する暴挙であり、わが党は厳しく抗議するものです。

 同時に、この解決の方法は対話しかないのです。戦争は選択肢になりません。対話しかない。そして対話の場として最もふさわしいのが6カ国協議です。北朝鮮を6カ国協議という対話のテーブルにつかせるための、国際社会の一致結束した外交努力こそ必要ではないでしょうか。(拍手)

 北朝鮮の軍事挑発に対して、日本が戦争法という軍事で構えたらどうなりますか。軍事対軍事の悪循環に陥るだけです。それは北朝鮮の核・ミサイル問題の解決には何の役も立たないばかりか、一番危険な道ではないでしょうか。北朝鮮問題を利用して、戦争法を合理化することには、ひとかけらの道理もないことを、はっきり言っておきたいと思います。(拍手)

 立憲主義の破壊――法治国家でなくなり、独裁政治の始まりに

 第2は、立憲主義の破壊という問題です。

 安倍政権は戦争法の強行にさいして、「憲法9条の下では集団的自衛権は行使できない」という戦後60年余にわたる政府の憲法解釈を、一内閣の専断で180度覆すという、立憲主義を乱暴に破壊するやり方をとりました。

 立憲主義とは何か。たとえ国会で多数をもつ政権党であっても、憲法の枠組みに反する政治をしてはならないということです。安倍首相はこのイロハが分かっていないのです。多数決なら何をしても許されると思っている。こういう人は始末に負えませんね。お引き取りいただくしかありません。(「そうだ」の声、拍手)

 権力が憲法を無視して暴走を始めたら、法治国家でなくなってしまう。独裁政治の始まりではありませんか。

 例えば、高市総務大臣が「政治的不公平」と大臣が判断した放送局は電波を停止できると発言して、大問題になっています。放送法第4条の「政治的公平」は、あくまでも放送局が自主的に守るべき「倫理規範」であるというのが、憲法やメディア法の専門家の通説です。放送局の電波はいったい誰のものか。国民の共有財産ではないですか(拍手)。所管する高市大臣のものではありません(「そうだ」の声、拍手)。

 特定の政治的立場に立つ政治家が「政治的公平」かどうか判断し、電波停止などという強権的措置をとるのは、電波を党略で私物化するものと言わなければなりません(拍手)。それは「表現の自由」を保障した憲法21条を、乱暴に踏みつけにするものです。戦争法強行と一体に、憲法違反の暴言が閣僚によって平然となされ、法治国家としての土台が壊されつつある。極めて重大です。

 「野合」攻撃にこたえる――「立憲主義を取り戻す」は国民的大義

 政府・与党は、野党共闘について、政策の違うものが協力するのは「野合」だと悪口を言っています。あの自公に「野合」と言われたくありません(笑い、拍手)。市民の側から強烈な反撃が起こっています。昨日付の毎日新聞で、熊本の「安保関連法に反対するパパ・ママの会」の女性の発言が紹介されています。

 「政権が立憲主義をないがしろにする状況に危機感を持ち、野党共闘を求めた市民の存在が見えていない。『民共合作』なんて聞くと、やはり安倍政権は聞く耳がないのだと腹が立ちます。保育園に落ちたママの声を当初は無視したのと、根っこは同じ」

 もともと市民の声に応えて野党が動いたのが野党共闘なのです。「野合」であるはずはないではありませんか。野党は「安保法制廃止、立憲主義を取り戻す」という大義の下に結束しています。「立憲主義を取り戻す」という仕事は、あれこれの政策とは次元が異なる、国の土台を再建する仕事です。まともな民主政治の土台、まともな政策論争を行う土台を回復しようというものです。これ以上の国民的大義はないではありませんか(「その通り」の声、拍手)。

 戦争法廃止と一体に、あらゆる明文改憲の企てを許さないたたかいを

 ここで重大なのは、安倍首相が、参院選で、自民・公明や「おおさか維新」など改憲勢力で3分の2以上の議席を目指すとして、明文改憲への執念をむき出しにしていることです。

 安倍首相は、「緊急事態条項」の新設がテーマになると言い出しました。これがどんなに恐ろしいか。「自民党改憲草案」をみるとよく分かります。そこに書かれている「緊急事態条項」は、戦争や大規模災害のさいに、内閣総理大臣の「緊急事態の宣言」の下、「内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができる」――内閣に権力を集中すると書いてあります。さらに国民は「国その他公の機関の指示に従わなくてはならない」――国民の基本的人権の制約を行うと明記しています。独裁国家、戦争国家への野望が書いてある。こんな道は断じて許すわけにはいきません。(拍手)

 さらに安倍首相は、「7割の憲法学者が自衛隊に憲法違反の疑いをもっている状況をなくす」と言って、憲法9条2項の改定も公然と言い出しました。「憲法学者」と言うなら、95%の憲法学者が「憲法違反」と批判している戦争法を廃止することが先決ではありませんか。(大きな拍手)

 戦争法の強行によって、明文改憲の必要性がなくなったかのような議論がありますが、まったく違います。日本国憲法と絶対に両立できない戦争法を強行したことは、明文改憲への衝動をさらに強めるものとなっています。「戦争法廃止、立憲主義回復」という希望ある道に進むのか。それとも解釈改憲に続く明文改憲によって戦争国家・独裁国家へと転落するのか――日本の政治は文字通り歴史的な分かれ道に立っています。

 戦争法廃止のたたかいと一体に、あらゆる明文改憲の企てを許さないたたかいを強めることを、私は心から訴えたいと思います。(拍手)

 「おおさか維新」――安倍・自公政治の最悪の補完勢力、憲法改定の最悪の突撃隊

 ここで強調したいのは、「おおさか維新」が、安倍・自公政治の最悪の補完勢力、とりわけ憲法改定の最悪の突撃隊になっているということです。

 昨年1月、橋下前大阪市長は、「憲法改正は絶対に必要だ。安倍首相にしかできない。できることは何でもしたい」と全面協力を打ち出しました。昨年12月、松井府知事は、「憲法は改正しなければならないというのは、わが党の考え方の一つ。ですから憲法改正に必要な3分の2の勢力の中に入ります」と言いました。

 さらに今年1月、安倍首相は、「おおさか維新」の議員に対する国会答弁で、「(憲法改正の)責任感を共有している」と最大級のエールを送りました。皆さん、絶対に負けるわけにいきませんね(「そうだ」の声)。日本共産党とわたなべ結さんの勝利で、自民党、公明党と、その最悪の補完勢力――「おおさか維新」に厳しい審判を下そうではありませんか。(大きな拍手)

日本共産党の躍進で、破たんする暴走政治に終止符、政治の転換をはかろう

20160318_shii_kaijou.jpg ここで、国政全体に視野を広げてみたいと思います。

 2014年12月の総選挙で、私たちは、「安倍政権の暴走ストップ、政治の転換」を訴えてたたかいました。それから1年余、安倍政権が発足してから3年余がたちました。いまの特徴は、安倍政権が国民の意思に逆らって進めてきた暴走が、どの分野でもうまくいかず、すべて破綻しつつあるということではないでしょうか。参議院選挙を、日本共産党を躍進させていただいて、破綻しつつある暴走に終止符を打ち、政治の転換を図る選挙にしようと訴えたいのであります。(拍手)

 「アベノミクス」の3つの破綻――打つ手なしのどん詰まりに

 まず、暮らしと経済の問題はどうでしょう。

 「アベノミクス」の3年間で、3つの破綻がはっきり見てきました。

 1つは、「トリクルダウン」政策の破綻です。「トリクルダウン」とは、「大企業がもうけをあげれば、いずれは家計におこぼれが回ってくる」というものです。

 確かに大企業は史上最高益を上げ、内部留保は300兆円を超えましたが、待てども待てども回ってこないではありませんか。労働者の実質賃金は4年連続のマイナス。「トリクルダウン」の破綻はもはや明らかです。

 2つ目は、消費税大増税路線の破綻です。私は、2014年1月の衆院本会議の代表質問で、「こんな経済情勢で消費税8%への増税を強行すれば、景気悪化の引き金を引くことは間違いない」と中止を求めました。その時、安倍首相は「消費税の影響は一時的なもので、経済対策を実施すれば大丈夫」と言いました。結果は8%増税後、家計消費はずっとマイナスです。先日のわが党の小池晃副委員長の追及に、安倍首相は「予想以上に消費が落ち込み、予想以上に長引いている」と認めました。私の言うことを聞いていればこうはならなかったのです。(拍手)

 3つ目は、「異次元の金融緩和」政策の破綻です。株高と円安で、富裕層や大企業には巨額の利益が転がり込みましたが、実体経済の活性化にはまったくつながらず、庶民には生活必需品の値上げなど良いことは一つもなかった。苦し紛れに「マイナス金利」という異常な方策に踏み出しましたが、需要がこれだけ冷え込んでいるわけですから、銀行の貸し出しは増えません。

 こうしてすべてが破綻して、打つ手なしのどん詰まりに来ているのが「アベノミクス」だと私は言いたい。(拍手)

 格差をただし、経済に民主主義を――日本共産党の経済改革の提案

 その下でつくられたのが、途方もない貧富の格差拡大です。

 「フォーブス」誌が集計した「日本の富裕層リスト」によれば、富裕層の上位40人の資産総額は2012年に7・2兆円だったのが、2015年の15・9兆円へと2・2倍に膨らんでいます。富裕層1人当たりの資産額を労働者の賃金に換算すると、3年前は労働者の年収4万7千人分だったのが、いまでは10万5千人分まで膨れ上がっています。とんでもない格差社会をつくったわけです。

 破綻した「アベノミクス」は中止し、格差を正し、経済に民主主義を取り戻す――これがいま求められていることです(拍手)。この立場に立って、日本共産党として、次の4つの経済改革の提案を行うものです。

 1、税金の集め方を変える

 第1は、税金の集め方を変えるということです。

 「税金は負担能力に応じて」――これが公正で民主的な唯一の原則ではないでしょうか。この原則にてらせば、消費税という税金は、所得の少ない方に重くのしかかる、最悪の不公平税制ではありませんか。消費税10%への増税は、きっぱり中止せよということを、強く求めていこうではありませんか。(拍手)

 大企業への減税ばらまきは限度を超えたものとなっています。安倍政権の下で、法人税で4兆円の減税のばらまきをやろうとしています。最近、ジョセフ・スティグリッツさんというノーベル経済学賞を受賞した経済学者を安倍首相が会合に呼んで、意見を聞いてみると、「消費税増税やるべきではない」「法人税減税は効果がない」と、両方ともペケがついてしまいました。皆さん、富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革こそ必要ではないでしょうか。(拍手)

 2、税金の使い方を変える

 第2は、税金の使い方を変えるということです。

 私たちは、まずは社会保障、教育、子育て――ここに優先して税金を使えということを言いたいと思います。(拍手)

 社会保障の自然増削減路線をやめ、年金削減を中止する、高すぎる医療費の窓口負担・国民健康保険料の軽減、特養ホームの入所待ちの解消を国の責任で行うことを強く求めます。(拍手)

 昨日(3月17日)、記者発表しましたが、高すぎる大学の学費を段階的に値下げし、10年間で国立も私立も半減する。月額3万円の給費奨学金を創設し、だんだん拡充していく。こういう方向に進もうという提案ですが、いかがでしょうか。(拍手)

 国が責任をもって公立の認可保育所を大幅に増設し、保育士さんの賃金を上げ、待遇を改善して、「保育園に落ちない日本」をつくろうではありませんか。(拍手)

 3、働き方を変える   

 第3は、働き方を変えるということです。

 ブラックな働き方をなくしていこうではありませんか。残業時間の上限を法律で規制し、過労死を生み出す長時間過密労働をなくします。労働者派遣法の抜本改正、同一労働同一賃金の法制化で、非正規から正社員への流れをつくります。ブラック企業、ブラックバイトは根絶しようではありませんか。(拍手)

 大企業と中小企業との公正な取引ルールをしっかりつくって、いま倍くらいの差がついている中小企業で働く方の賃金格差をなくします。

 これも昨日の記者発表で新たに提案したことですが、最低賃金は「いますぐ、どこでも時給1千円にして、1500円を目指す」、この日本から働く貧困層をなくしていこうではありませんか。(拍手)

 4、TPP批准は許さない

 第4は、公約違反、国会決議違反のTPP(環太平洋連携協定)の国会批准は絶対に許さないということです。

 国会決議で関税撤廃の対象から「除外」を求めている農産物重要5項目(米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖)について、協定では「除外」どころか、30%の品目の関税を撤廃しました。

 日本農業に壊滅的打撃を与え、食の安全、雇用、医療など、あらゆる分野で日本の経済主権をアメリカに売り渡すTPP協定の批准は断固阻止しようではありませんか。(拍手)

 「税金の取り方を変える」、「税金の使い方を変える」、「働き方を変える」、「TPPはストップ」――このことによって格差を正し、経済に民主主義――デモクラシーを取り戻していこうというのが日本共産党の提案です。

 どうかその願いを、今度の選挙で日本共産党とわたなべ結さんに託してください。(大きな拍手)

 「原発固執政治」は破たん――再稼働を中止し、「原発ゼロの日本」を

 原発問題はどうでしょう。

 私は、3月初めに、福島県二本松市で開かれた福島復興と原発ゼロのシンポジウムに出席する機会がありました。避難指示が解除された楢葉町で障害者施設の施設長の女性の訴えを聞いて、胸がつぶれる思いでした。

 「海あり、川あり、山ありの自然豊かな楢葉町。原発事故は、その日常生活のすべてを断ち切り、生きがいも、つながりも奪いました。それなのに政府、東電は、福島第2原発廃炉も決めず、再稼働を進める。許せません。楢葉町の現実を見てください。必死で生きている私たちを忘れないでください」

 原発再稼働のために、賠償の打ち切りなど、原発事故を「終わったもの」にしようとしている安倍政権の姿勢は許せないではありませんか(拍手)。

 国と東電は、すべての被害者が生活と生業を再建するまで等しく支援せよ――このことを強く求めていきたいと思います。(拍手)

 安倍政権はこの期に及んで、原発にしがみつく「原発固執政治」を続けています。しかし、大きな破綻に陥っています。

 どんな世論調査を見ても、原発の再稼働反対は5~6割と多数です。政府がどんなにごまかそうと、「原発安全神話」は国民の中では完全に崩壊したのではないでしょうか。(拍手) 

 国民世論の圧力で2013年から2015年にかけて2年にわたって「稼働原発ゼロ」になりました。「電力不足に陥る」「電気代が高騰する」などといろいろな脅しがありましたが、日本社会は原発なしでも立派にやっていけることが、国民的体験を通じてすっかり明らかになったのではないでしょうか。(拍手)

 そして、大津地裁は、3月9日、高浜原発停止を命じた仮処分を決定しました(拍手)。動いている原発を止めよという仮処分は初めてです。決定文は、「福島原発事故の原因究明は今なお道半ばであり、新規制基準に適合したからといって安全とは言えない」とはっきり書いています。世論が大きく動く中で、司法の良識が働きました。

 政府は、新規制基準に適合したら再稼働を進めると言いますが、これが安全を保障しないと司法の判決が認めたわけです。同じ論理は全国すべての原発に通用します。安倍政権は決定を重く受け止め、全国すべての原発の再稼働を断念せよと強く言いたいと思います。(大きな拍手)

 「オール沖縄」の力に追い詰められ、新基地建設ごり押しが破たんしつつある

 沖縄問題はどうでしょう。ここでも、安倍政権が強権的に進めてきた米軍新基地建設のごり押しが、大きな破綻に直面しています。

 3月4日、沖縄県と国は福岡高裁那覇支部の「和解案」を受け入れ、埋め立て工事が中止になりました(拍手)。「オール沖縄」の声が日米両政府を大きく追い詰めました。もちろん、たたかいは続きます。安倍首相は「和解」の日に、「辺野古が唯一の選択肢」と言い放ちました。「和解」の3日後に政府は、埋め立て承認取り消し処分の是正を指示しました。誠意をもって話し合う姿勢がさらさらない。しかしそういう姿勢をとれば、安倍政権はますます追い詰められていくでしょう。大局的には「オール沖縄」の声に追い詰められ、新基地建設ごり押し路線が破綻しつつある。これがいま起こっていることです。(拍手)

 福岡高裁那覇支部の「和解勧告文」が公表されました。そこには、「沖縄対日本政府という対立の構図」について、地方自治法の「精神にも反する状況」と断じた上で、「本来あるべき姿としては、沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意して、米国に協力を求めるべきである。そうなれば、米国としても、大幅な改革を含めて積極的に協力しようという契機となる」と書いてあります。

 安倍政権は要求する先を間違えています(「そうだ」の声)。沖縄県民に対して新基地建設を押し付けるのではなく、米国に対して、「オールジャパン」で、普天間基地を無条件に返せと言うべきではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 「アベノミクス」、原発、沖縄――どの問題でも、安倍政権の暴走が破綻しつつある。暴走に終止符を打って政治の転換を図ろう。この願いをどうか日本共産党に託してください。(大きな拍手)

 なぜ日本共産党か――3つの役割と値打ちを語る

 安倍政権の暴走に確かな足場をもって対決し、政治の転換の展望を指し示す党

20160318_shii_all.jpg 私たちは、参院選で、野党共闘を必ず成功させ、野党全体の勝利のために奮闘しながら、日本共産党の躍進を必ず勝ち取る決意です。

 なぜ日本共産党か。3つの役割と値打ちを紹介したいと思います。

 第1は、「安倍政権の暴走に確かな足場をもって対決し、政治の転換の展望を指し示す党」だということです。

 安保法制=戦争法の問題を考えてみてください。この法制の本質は、日米新「ガイドライン」(昨年4月)の具体化にあります。戦争法を廃止する仕事は、日本の政治に立憲主義・民主主義・平和主義を取り戻すものであるとともに、異常な「アメリカ言いなり政治」を打破する重要な一歩になるのです。ですから、戦争法を実際に廃止するには相当な決意がいります。

 そして、異常な「アメリカ言いなり政治」の根源にあるのは日米安保条約ではありませんか。日米安保条約を国民多数の合意で廃棄することを綱領に堂々と掲げている日本共産党を躍進させることは、戦争法を廃止する確かな力となるのではないでしょうか。(拍手)

 国民の共同、野党の共同を何よりも大切にし、共同の力で政治を変える党

 第2は、「国民の共同、野党の共同を何よりも大切にし、共同の力で政治を変える党」ということです。

 2月19日の5野党党首会談での合意を達成した力は、何よりも市民の運動、国民の運動の力でした。

 同時に、わが党が、戦争法が強行された9月19日に「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の「提案」を行い、その実現のために粘り強い努力を続けてきたことが、5野党合意への重要な貢献となったのではないでしょうか。(拍手)

 5野党党首会談の席上、私は4項目の合意を踏まえて、「参院選1人区では思い切った対応を行う」と表明しました。私たちが、大局に立って、野党共闘を進めるという姿勢を貫いていることが、全国各地での野党統一候補の実現に貢献していると思います。これまで熊本県、宮城県、長野県、高知県・徳島県、宮崎県、長崎県、沖縄県と7選挙区で野党統一候補が実現しています。残りの選挙区でも丁寧に協議し、野党統一候補を実現して、全国32のすべての1人区で、自公とその補完勢力を少数に追い落としたいと決意しています。(拍手)

 「衆参ダブル選」ということが言われていますが、解散権をもてあそぶのは邪道です。しかし党略的な「ダブル選」をやるということも念頭に置く必要があります。そういうときに野党が〝返り討ち〟にする。衆院小選挙区でも野党共闘の態勢をつくろうということを私は強く呼び掛けたいと思います。(拍手)

 4月24日投票の衆院北海道5区補選で、立派な野党統一候補が実現しました。必ず勝利しようではありませんか。(拍手)

 日本共産党の野党共闘の方針が、現実を動かす力を持ったのは、何といっても2013年の参院選、2014年の総選挙で連続的に躍進させていただいたおかげです。わが党が今度の参院選でさらに躍進を勝ち取ることは、国民の共同、野党の共闘を前進させる確かな力となるのではないでしょうか。(拍手)

 安倍政権に代わる責任ある政権構想――『国民連合政府』を提唱する党

 第3は、「安倍政権に代わる責任ある政権構想――『国民連合政府』を提唱する党」だということです。

 2月19日の5野党党首会談で、私はこう表明しました。

 「わが党は、安保法制=戦争法の廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回のためには、この2つを実行する政府――『国民連合政府』が必要だと主張してきましたし、いまもその立場は変わりません。同時に、この問題については賛否さまざまだということも承知しています。そこで政権の問題は横に置いて選挙協力の協議に入り、今後の協議の中でわが党の主張をしていきたいと思います」

 私は「横に置いて」と言いましたが、「棚上げ」にすると言ったわけではありません(笑い)。実際、野党合意を受けて書記局長・幹事長会談が開かれて、政権の問題も野党間で協議していくことが確認されたことをご報告したいと思います。(拍手)

 今後の情勢の展開の中で、政権の問題はどの野党にとっても避けて通れなくなるでしょう。5野党合意では「安倍政権打倒を目指す」としています。それでは倒した後にどうするのか、野党は責任をもって政権構想を示す必要があります。自民党は「自公の安定政権か、共産党も入った革新勢力にこの国をゆだねるのか。政権選択の選挙だ」と言っています。「共産党も入った革新勢力」というレッテル貼りは、大変頭が古い(笑い)。今度の野党協力は保守・革新の枠を超え、「立憲主義の回復」という一点で大同団結しているのです(拍手)。「保守か革新か」ではないのです。立憲主義を壊すのか、回復するのかが争点だということを言っておきたいと思います(拍手)。ただ、そういう攻撃が自民党からされている下で、野党共闘を前進させるためには、政権の問題についても、野党間で前向きの合意を勝ち取っていくことが必要でしょう。

 私たちは、「国民連合政府」こそが、安倍政権に代わる現実的で合理的な政権構想だと確信しております。どうか日本共産党の大躍進で、「国民連合政府」への扉を開こうではありませんか。(大きな拍手)

 日本国憲法の立憲主義・民主主義・平和主義を貫く新しい政治、すべの国民の「個人の尊厳」を守り、大切にする社会をつくるために力を合わせようではありませんか。(拍手)

 大阪の皆さんは素晴らしいスローガンを持っておられます。「大阪が変われば日本が変わる」。日本共産党の躍進、わたなべ結さんの勝利で、大阪を変え、日本を変えようではありませんか(大きな拍手)。大阪の底力を発揮し、燃えに燃え、この2つの勝利を勝ち取らせていただくことをお願いして、私の訴えとします。私も全力で頑張ります(長く続く拍手)。

(「大阪民主新報」2016年3月27日付より)

 

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