2007年1月10日(水)「しんぶん赤旗」

自民系県議に実刑

大津地裁 加重収賄 4月選挙に出馬表明

滋賀


 滋賀県草津市の公共工事入札にからんで、現職県議(自民党系無所属)で元市助役の太田正明被告(62)が加重収賄と政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた裁判で、大津地裁(長井秀典裁判長)は九日、「何度も催促して寄付をさせるなど積極的にわいろを供与させ、反省の情もうかがえない」と、懲役一年六月、罰金五十万円の判決を出しました。

 太田被告は市助役だった二〇〇〇年に、市内の業者=贈賄罪の公訴時効成立=に老人福祉施設の電気設備工事の設計金額を教え、見返りに太田被告が実質的に経営する社会福祉法人に、二回にわたり計二百万円を寄付させ、〇四年の同被告の政治団体の収支報告書に虚偽の記載で報告していました。

 太田被告は「設計金額は教えていない。二百万円は法人への寄付」と加重収賄罪の無罪を主張。しかし判決は、「業者の供述には信用性がある」とし、二百万円は「被告が影響力を持つ法人に寄付をさせる巧妙な方法」によるわいろと認定しました。

 太田被告は一九七九年から草津市議を四期務め、九三年から市助役。二〇〇三年に自民党公認で県議に初当選。〇五年十月逮捕以後も辞職せず、今年四月の県議選にも立候補を表明しています。


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