2006年12月17日(日)「しんぶん赤旗」

分離手術から18年

ドクさんが結婚

ベトナム


 【ハノイ=鈴木勝比古】米軍がベトナム戦争で散布した枯れ葉剤の影響とみられる結合性双生児として生まれたグエン・ドクさん(25)が十六日、ホーチミン市でグエン・ティ・タイン・トゥエンさん(24)と結婚式を挙げました。

 披露宴にはドクさんの治療・勤務先のツズー病院関係者や日本からの招待客ら合わせて約五百人が出席。双子の兄弟のベトさんは脳症治療のため欠席しました。

 主治医のフオン同病院長が出席者にこれまでのドクさんへの援助に感謝を表明。ドクさんは「医師の方々、平和村(ツズー病院内の枯れ葉剤障害の子どもたちの特別病棟)のお母さんたちの援助に感謝します。二人で幸せになるよう努力します」とあいさつしました。

 二人は昨年以来、交際を続けていました。「子どもは」との質問に、ドクさんは「とても欲しいですが、時間がかかると思います」と答えました。二人は二月に日本を訪問する予定です。

 ベト、ドク兄弟は一九八一年にベトナム中部で生まれました。八五年にベトさんが急性脳症を発病。特別機で日本に移送して、日赤病院で治療し、一命をとりとめました。八八年にホーチミンで約十五時間に及ぶ分離手術を行い、日本の麻酔医も協力しました。

 ドクさんは現在は松葉づえを使い、バイクでツズー病院に通う傍ら、ボランティア活動に参加しています。


 枯れ葉剤 ベトナム戦争中の一九六一年から七一年、米軍が解放勢力が隠れる森林をなくすとして、猛毒ダイオキシンが含まれた「枯れ葉剤」七千六百万リットルをベトナムに散布。ダイオキシンは発がん、先天性障害、身体機能障害の原因物質とされ、散布地域では障害を持った子どもが多数生まれています。ベトナム人三百万人以上が影響を受け、土中や水中に残留したダイオキシンにより、いまも影響が続いているとみられます。


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