2006年11月29日(水)「しんぶん赤旗」
イスラエル首相
「兵士と交換の用意」
パレスチナ人政治囚で言及
【カイロ=松本眞志】イスラエルのオルメルト首相は二十七日、六月にパレスチナ武装抵抗勢力に拉致されたイスラエル軍兵士と引き換えに、パレスチナ人政治囚を釈放する用意があると発言しました。同首相が交換に応じる姿勢をみせたのは今回が初めてです。
オルメルト氏は、イスラエルのシャトリ伍長の「解放」を条件に、長期間拘束されているパレスチナ人政治囚釈放、ヨルダン川西岸の「相当な領域」からの撤退、パレスチナ人の移動の自由、自治政府資金凍結解除の用意について言及。さらに和平交渉が再開された場合、ヨルダン川西岸とガザ地区でのパレスチナ国家樹立は可能だとの認識を示しました。
オルメルト首相の発言の背景について、カタールのテレビ・アルジャジーラは二十七日、「米国は最近、和平の進展を望んでいることをイスラエルに明らかにしていた」との同放送のイスラエル駐在現地記者の証言を紹介しました。
イスラエル紙ハーレツ二十八日付(電子版)は、論評で、イスラエルのリブニ外相とペレツ国防相がパレスチナ問題の「外交的解決」と「米国内で高まる対シリア政策転換」に対処するようオルメルト首相を説得したと報道。米国の中東政策の見直しの動きが、イスラエルの対パレスチナ外交にも影響を与えているとの見方を示しました。

