2006年11月22日(水)「しんぶん赤旗」

無権利の谷間 脱出を

全労連 派遣・請負改善へ交流会


 全労連(全国労働組合総連合)は、偽装請負など違法な働かせ方が横行する派遣や請負労働の改善をはかる交流集会「無権利の谷間からとびだそう」を二十一日、東京都内で開きました。違法な偽装請負を労働者が告発し、直接雇用を切り開いた各地のたたかいを意気高く交流。会場から「今が流れのチャンス。運動と世論で突破しよう」との熱気がみなぎりました。

 「昨日、ビクターアフターサービスの委託社員が大阪府労委で労働者だと認められました」。おおさか派遣・請負センターの代表が報告すると大きな拍手がおこりました。偽装請負を摘発され、今月から直接雇用を始めた松下プラズマディスプレイのたたかいも明らかにし、「期限の定めのない雇用をさせるために頑張りたい」と語りました。

 徳島の代表は今秋、トヨタ自動車系列の光洋シーリングテクノに続き、日亜化学で請負労働者約千六百人全員が直接雇用をかちとり、正社員への道を開いたと発言。要求を実現させた最大の要因が、仲間を募り、労働組合をつくってたたかったことにあったとのべ、「青年が将来展望をもてる正規雇用で働けるようにしていきたい」と力を込めました。

 自治労連の代表は、公務の民間委託などで都税事務所の非常勤職員が解雇されていた問題で、委託先でも雇用が守られるよう、都に責任を果たさせた―と報告しました。

 全労連の小田川義和事務局長は、この間の各地のたたかいが職場からの無法・違法の一掃と雇用を確保し、「世論をつくり、歴史の歯車を動かしている」と強調。いっそうの奮闘を訴えました。

 集会では、派遣や請負労働者の要求実現をめざす「派遣・請負労働者連絡会(仮称)」の準備会を発足。笹山尚人弁護士が講演しました。


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