2006年11月20日(月)「しんぶん赤旗」

沖縄知事選

糸数氏、大健闘及ばず

当選は仲井真氏 新基地批判 大きさ示す


 米軍新基地建設をめぐり全国注目の選挙となった沖縄県知事選が十九日投開票され、日本共産党、社民党、社大党、民主党、自由連合沖縄の野党五党が推薦する糸数けいこ氏(59)が大健闘しましたが、小差で及びませんでした。当選は自民、公明党が推す仲井真弘多氏(67)。投票率は64・54%でした。

 糸数候補は沖縄での新基地問題で「建設に反対します。五十年百年先、子や孫の世代に平和な沖縄を手渡していくことが大きな責任です」と訴え続けました。糸数候補は負けたとはいえ、自公候補に約三万票差(開票率96%時点)まで迫ったことは沖縄に米軍新基地建設を押し付け、教育基本法改悪をごり押しする安倍政権に対する県民の批判の大きさを示しました。

 自公候補は選挙期間中、政府いいなりの基地容認派の本音をごまかして、「反基地だけでいいのか」などと基地問題を最大の争点にすることを一貫して回避する一方、本土企業誘致による「経済振興」を主張。大量の自民・公明国会議員を投入し、企業・団体をしめつける異常な“ぐるみ選挙”を展開しました。

 午後十一時前に事務所で会見した糸数氏は、「(小差の)選挙結果は新しい基地をつくらせないという県民の思いが結集したもの。仲井真候補にはこの思いを受けとめて、今後の県政に反映させてもらいたい。私もめげずにみなさんと一緒に今後の活動に全力をあげます」と決意表明し、会場の支持者から大きな拍手をうけました。

市田書記局長がコメント

 日本共産党の市田忠義書記局長は十九日夜、沖縄県知事選で仲井真氏の当確が報道された時点でメディアの求めに応じ、「糸数候補は最後まではげしく追い上げあと一歩まで迫ったが、残念ながら届かなかった。ご支援いただいたみなさんに心からお礼を申し上げます」と述べました。

 市田氏は、今度の選挙で新基地建設ノー、基地に依存しないで沖縄の特性を生かした福祉・暮らし重視の県政への転換を訴え、多くの県民の共感を広げたが、あと一歩およばなかったと指摘。ひきつづき新基地建設を許さないたたかいを、全国と連帯してたたかいたいと表明しました。

 また市田氏は、世論調査で新基地建設ノーが七割を超えていることも紹介し、今度の選挙結果で県民が新基地を受け入れたとは考えていないと指摘しました。


開票結果(投票率 64.54%)
当 中井真弘多 347303 無新
  糸数けいこ 309985 無新
  屋良 朝助   6220 諸新


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