2006年11月16日(木)「しんぶん赤旗」

石原東京都知事 税金使った“海外旅行”

豪遊 1回平均2000万円

ホテル代 規定の数倍 他府県と比べ飛びぬけ高額


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(写真)石原都知事の超豪華出張問題の調査資料=15日、都庁内

 日本共産党都議団が十五日に告発した石原慎太郎東京都知事の豪華海外出張。その内容の点でも額の面でも、驚くべき税金の浪費ぶりが浮き彫りになりました。

 石原知事の海外出張のほとんどは、知事の個人的関心にもとづいてトップダウンで計画されたものです。十九回のうち、六回が知事の思い入れが深い台湾です。自治体本来の役割である福祉や教育の充実を目的としたものはなく、観光的なものなど、全体として多額の費用をかけて行う必要性にとぼしいものが多いのが特徴です。

 たとえば、二〇〇一年六月十一―二十一日に行ったガラパゴス諸島(エクアドル)の視察。石原知事と二人の特別秘書など計八人で出張し、総額千四百四十四万円を支出しました。

最高級の部屋に

 石原知事らは、エクアドル政府主催の昼食会などに出席した後、十三日にガラパゴス諸島に入り、翌十四日から十八日まで四泊五日で、小型クルーザーと「ホテル並みの施設」(旅行会社ホームページ)を備える大型クルーズ船「サンタクルス」号で、ガラパゴス諸島を周回しました。

 サンタクルス号での周回は、ガラパゴス諸島の有名な観光コース。クルーズ船の宿泊料は、バルコニー付きの最高級の部屋に宿泊した石原知事が五十二万四千円、特別秘書が二人で八十七万二千円もかかりました。このクルーズを含めた宿泊費総額では、知事は都条例で規定された額の二倍以上の八十二万円を使っています。

 石原知事自身、朝日新聞昨年二月四日付のインタビューで「(〇一年都議選での応援が)面倒くさいからガラパゴスに行っていた」と発言しており、千四百万円もかけて知事が視察する必要などないものでした。

 同年九月八―十四日のアメリカ出張では、八人で二千百六十一万円も支出しました。滞在中の十一日に起きた米同時多発テロで、日程の後半に予定していた会談や講演をキャンセルして帰国しましたが、知事は条例の規定額の三倍もの宿泊費を支出しています。

 〇四年六月二十三―七月二日のグランドキャニオンやレッドウッド国立公園、ロサンゼルスなどの出張は、自然資源保護のしくみなどの調査を名目とし、夫人を伴うなど総勢十一人で二千百三十六万円もかけました。

 グランドキャニオンで二日間、レッドウッド国立公園でも二日間、車で回りましたが、この間には公園長主催の昼食会やレセプションに出席し、レンジャー養成学校を見学した程度でした。この時、一番の出張目的となっていたパークレンジャー制度についても、都はすでに制度を創設していたものです。

3千万円超支出

 今年五月二十八日から六月三日には、ロンドンと、公道を走るオートバイレースで有名なマン島の視察。オリンピック招致の方策、マン島の観光施策が調査目的とされ、三千五百七十四万円も支出しました。

 しかし、五輪についての調査は三十一日にロンドン五輪組織委員会の会長らと四十七分間会談し、ヘリコプターで三十分間、関連施設を上空から視察した程度です。ヘリ視察には八十八万円もかけていました。

 マン島については、島しょでオートバイレースが開催できるかどうかが調査目的でしたが、島でのレースの成功の見通しについて調査も行っていない段階で、わざわざ知事が出向く必要があったのか、疑問です。

 石原知事の海外出張費は、他府県と比べても飛びぬけて高額です。

 就任後の海外出張十九回のうち資料が入手できた十五回の海外出張の総経費は二億四千四百万円、一回あたり千六百万円にのぼります。招待による相手側の一部負担があった四回を除けば、一回あたり約二千万円の税金を使った計算です。最高額の経費は今年五―六月のロンドン、マン島への出張で、三千五百七十四万円も支出しました。

 神奈川、千葉、埼玉各県の知事の海外出張は一回二百万―八百万円。東京の突出ぶりは、けた違いです。

 知事や自治体職員の出張に伴う宿泊費は、条例で上限を定めています。調査でも埼玉県の知事が海外出張した経費は、条例の規定範囲内でした。

夫人の宿泊代も

 石原知事の場合は、条例の規定の数倍ものホテル代になりました。〇一年九月のワシントン出張では、条例上は一泊四万二百円のホテル代にたいし、一泊十三万円余のホテルに五泊。しかも一日目は一泊二十六万円と、規定の六・六倍ものホテル代になりました。夫人も出張に同行し、同額のホテル代を使いました。

 夫人が四回も同行し、いずれも公費でまかなっています。埼玉県ではメキシコ親善訪問の際、知事夫妻が州知事への表敬訪問などを行っていますが、夫人は私費負担で参加しています。

 この出張では、都民から旅費の増額や夫人同伴が違法だとして、住民訴訟が起こされ、東京地裁は今年六月、アメリカ出張の旅費五十四万円を返還するよう知事に命じました。ところが石原知事は、記者会見で「ちょっと規定の料金が安過ぎる」という態度でした。

 航空運賃は常にファーストクラスで、南北アメリカへの出張では往復百万―百四十万円、ヨーロッパでは同百五十万―百七十万円にもなります。現地でも高級車を借り、〇一年九月のアメリカ出張では、リムジンを六日間使い、百二十七万円もかけています。

 通訳は、常に特定会社の特定の通訳を利用し、わざわざ日本から随行させるため、一回二百万円前後になります。しかも、「知事自らが発言を無意識に省略あるいは割愛した場合などにおいて、必要に応じて都政の現状や従前の発言を踏まえて補足する」(〇四年一月ダボス出張の特命理由書)など、自分の発言の補足や代弁まで通訳にさせる始末です。

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