2006年11月3日(金)「しんぶん赤旗」

木村和歌山知事が辞職表明


 和歌山県発注の工事をめぐる談合事件で同県庁が三回目の捜索を受けた二日、木村良樹知事は追い詰められた形で辞職を表明しました。近く県議会本会議で辞職が認められる見通し。県選管に通告後、五十日以内に出直し知事選が行われます。

 木村知事は、前県出納長の水谷聡明容疑者(60)が競売入札妨害罪で起訴された一日、「はいつくばってでも」と続投を宣言していました。しかし一夜明けた二日朝、大阪地検特捜部が、これまでとは別の下水道工事の談合容疑で水谷容疑者を再逮捕し県庁を家宅捜索。「官製談合」の構図が浮かびあがる中での辞職となりました。

 会見した木村知事は「混乱の責任を取って辞めたい」とのべる一方、談合との関係をあらためて否定。水谷容疑者が再逮捕され、談合を仲介し謝礼を受けとったとされる元ゴルフ場経営者の井山義一容疑者(56)=競売入札妨害罪で起訴、所得税法違反容疑で再逮捕=と知人だったことが「波紋をよんだ。やましいことはないが責任をとって退任する」としました。

 日本共産党和歌山県議団はこの間、疑惑解明を求める緊急報告会を開くなど全容解明を要求。「県民の血税を県幹部と受注業者で流用したこと、業者を指名することや入札情報の提供はれっきとした犯罪行為であり、県知事らの責任は重大」として、地方自治法百条にもとづく調査委員会の設置を求めていました。

 木村知事は〇〇年九月、自民、民主、公明などの推薦を得て和歌山県知事選に初当選し現在二期目。


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