2006年11月2日(木)「しんぶん赤旗」

首相「任期中に改憲」

「9条 時代に合わぬ」

英紙に語る


 安倍晋三首相は十月三十一日、英紙フィナンシャル・タイムズなどのインタビューに応じ、憲法改定問題について「時代に合わない条文として一つの典型的な例は九条だろう」と述べ、「(自民党総裁としての)私の任期は三年で、二期まで務めることができる。その任期中に改定を達成したい」と表明しました。

 憲法九条改悪という改憲の狙いをあけすけに語るとともに、具体的な改憲スケジュールについての初めての言及です。現職首相が任期中の改憲を明言したのは憲法尊重擁護義務に反する重大な発言です。同紙一日付が報じるとともに、ホームページにインタビューの全文を掲載しました。

 それによると、首相は「リーダーシップを発揮し、憲法改正を政治日程にのせることが私の責任だ」と表明。改憲が必要な理由として、(1)戦後、日本が独立する前に書かれた(2)戦後六十年がたって現実に合わない条文がある(3)環境保護やプライバシーなど新しい価値観をとり入れて、自分たち自身の憲法をつくるという精神が日本の新しい時代を開く―の三点を指摘しました。

 その上で九条は時代に合わなくなっているとして「日本を守るという観点から、また、日本の国際貢献に対する国際的な期待に応えるために改定が必要」などと主張。実際は米国の要求に応えて「海外で戦争する国」づくりをめざす狙いを示唆しました。


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