2006年10月27日(金)「しんぶん赤旗」

公益法人から献金

政治団体とあわせ 3年で3224万円

松岡農水相


 松岡利勝農水相(衆院熊本3区)が農水省所管の公益法人から百万円、公益法人と一体の五つの政治団体から計三千百二十四万円もの献金を二〇〇五年までの三年間に受け取っていたことが、二十六日の参院農林水産委員会で明らかになりました。日本共産党の紙智子議員が政治資金収支報告書で調べたもので、松岡農水相は「適切に判断して対処する」とのべ、大臣在任中は献金を辞退する可能性を示唆しました。


紙参院議員が追及

写真

(写真)質問する紙智子議員=26日、参院農水委

 紙議員によると、松岡農水相が支部長を務める自民党熊本県第三選挙区支部は〇五年八月、同省が所管する社団法人「東京林業土木協会」から百万円の献金を受けています。

 紙議員は、公益法人は「積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とするものでなければならず」という一九九六年九月の閣議決定(「公益法人の設立許可及び指導監督基準」)を示し、国有林の土木事業を行う一都六県の業者で構成される同協会からの献金を辞退すべきだと主張。農水相は、「政治資金規正法の範囲内だ」とのべ、問題はないとの認識を示しました。

 これとは別に、紙議員の調査では、農水相の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」と「第三選挙区支部」は、全国森林土木建設業協会の専務理事が代表を務め、住所が同一の政治団体「民有林整備懇話会」など、同省所管公益法人といずれもメダルの裏表の関係にある五つの政治団体から、〇五年までの三年間に、合計三千百二十四万円の献金を受け取っています。(表参照)

 紙議員は、日歯連事件やKSD事件でも公益法人が政治連盟を作り、これを隠れみのにして献金を行ったことが大問題になったことを指摘。「まもなく森林林業基本法の基本計画改正の時期に入ってくるだけに、大臣が指導、監督する公益法人等の献金を受けるのは問題だ」として、かさねて大臣在任中の献金辞退を求めました。

 農水相は、「適切に判断して対処したい」と答弁。「やめるということか」との紙議員に「適切に対処したい」と答えました。

表

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