2006年10月8日(日)「しんぶん赤旗」

エクアドル大統領選

新自由主義反対の候補

世論調査で1位


 【メキシコ市=松島良尚】十五日に投票日を迎える南米エクアドルの大統領選挙で、新自由主義政策に反対するラファエル・コレア候補(43)が直近の世論調査で支持率トップの37%にまで達し、当選の可能性が出てきました。

 コレア候補は昨年八月まで経済・財務相を務めた経済学者。「ラジカルな変革」を掲げる左派・国民同盟を今年二月に立ち上げました。

 同候補は、憲法制定議会の発足、南米統合、対外債務の再編の推進、米国との二国間自由貿易協定(FTA)反対、米軍基地撤去などを掲げています。青年層の支持を集め、支持率はこの半月ほどで14ポイント増えました。

 コレア候補に続き、中道左派・民主左翼などが推すロルドス候補が21%、右派・制度的革新国民行動党の企業家、ノボア候補が19%、右派・キリスト教社会党のビテリ候補が12%となっています。同国では、過半数、または40%以上の得票で二位に10ポイント以上の差をつければ第一回投票で当選が決まります。

 五日のテレビ討論会では、外国投資を呼び込むための税制上の優遇措置の是非や、米国とのFTAに対する賛否、米国の援助のもと隣国コロンビアで進められている包括的麻薬対策に対する態度などで各候補の違いが浮き彫りになりました。

 エクアドルでは、緊縮政策や物価高騰に対する先住民らの抗議行動などによって、この十年間の選挙で選ばれた三人の大統領が退陣、罷免に追い込まれています。二〇〇二年に当選したグティエレス大統領は職務放棄を理由に〇五年に罷免され、パラシオ副大統領が大統領に昇格しました。


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