2006年9月21日(木)「しんぶん赤旗」

囲碁新人王戦U―25決勝3番勝負第2局

松本六段勝ち タイに


 黄翊祖(こう・いそ)七段(19)が連勝して優勝を決めるか、松本武久六段(26)が勝って対戦成績を一勝一敗のタイに持ち込むか―囲碁の第三十一期新人王戦U―25(「しんぶん赤旗」主催)決勝三番勝負第二局が二十日、東京都千代田区の日本棋院本院でおこなわれ、午後五時二十八分、黒番の松本六段が二六九手で中押し勝ちしました。

 立会人の戸沢昭宣九段や「しんぶん赤旗」の奥原紀晴編集局長らの見守るなか、先後入れ替わって松本六段の先番。松本六段が、先番の利を生かして得意の乱戦に持ち込むことができるかどうか、序盤作戦が注目されました。

 松本六段は黒15で下辺の白一子の動き出しを催促し、手厚く打ち進めます。一方の黄七段は白36、38で右辺を白地とし、さらに右上隅の地も稼ぎました。黒51までで昼食休憩。

 午後、松本六段が黒61と左上隅を固めたところで立ち会いの戸沢九段は「黒が厚く、打ちやすい碁になりましたね。右辺の白地は上下から削減する手段があって、たいして大きな地にはなりません」といいます。

 黄七段は左辺、白62と肩をついて黒模様に手をつけていきました。

 その後、白は上辺の黒模様になだれこみ、下辺はコウの粘りを頼りにしのぐ作戦。ここの生死が大きな勝負どころとなりました。

 コウの応酬のなか、黒127が「頑張った手」(戸沢九段)で、これで下辺の白を取り切り、勝負がついたかと見えましたが、白はなおもコウで粘り、ついにここをしのぎきりました。

 最後はヨセ勝負になり、松本六段の勝ちが決まりました。

 勝った松本六段の話 下辺の白が取り切れずコウだったので悪いとおもっていました。(黒189から)右辺で得をしたので勝ちになりました。

棋譜

黒 松本武久六段
白 黄 翊祖七段
(1〜269手完、黒中押し勝ち)

 白104(68)、白112(6)、黒117(109)以下同、白122、 黒125、白128、黒133(16)、黒139(109)、白142(6) 以下同、黒145、白148、黒151、白154、白156(109)、 黒211(85)、白214(106)以下同、黒221、白224、黒 227、白230、白236(85)、黒239(118)、黒265(209)


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