2006年9月19日(火)「しんぶん赤旗」
認定こども園 問題点を見る 上
保育必要な子 放置も
保育所と幼稚園の機能を合わせた新しい「認定こども園」の制度が、十月から始まります。六月に国会で成立した法律にもとづくものですが、父母や保育・教育関係者からは、不安の声が上がっています。
4タイプ
認定こども園は、保育所でも幼稚園でもない、まったく新しい施設ではありません。既存の保育所や幼稚園のうち(1)保育と教育を一体的に行う(2)地域で子育て支援(相談や親子のつどいの場の提供など)を行う―という二つの条件を満たす施設が、都道府県知事の認定を受けて認定こども園に移行するというものです。
その形態は、「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」の四つのタイプに分けられます。(別項)
文部科学省によると、「預かり保育」のある幼稚園など、認定こども園の条件を満たす施設は、現在、全国に約一千カ所あります。認定こども園に入園を希望する人は、施設に直接申し込みます。利用料は、それぞれの施設が自由に設定します。
幼稚園では、今でも同様のしくみです。一方、保育所の方法は大きく変わることになります。
認可保育所の場合、現在は、保護者が希望する保育所を選んだうえで、市区町村の窓口に申し込み、入所の決定は市区町村がおこないます。保育料も、市区町村が保護者の所得に応じて設定します。
これが、保護者が希望する施設に直接申し込んで契約するしくみ(直接契約)に変わります。そこには、入園の申し込みへの行政の関与をなくし、だれを受け入れるかは施設側が決めたいという思惑があります。
認定こども園では、定員を超えて申し込みがあった場合、だれを入園させるかは施設が選考します。このため、入所の決定に市区町村が責任を持たず、保育が必要な子が放置される危険が指摘されています。
追加料金
利用料についても、認定こども園では、市区町村の保育料よりも高く設定したり、保育サービスにオプションを設けて追加料金をとることが可能です。保護者の負担能力を超える可能性もあるうえ、利用料が払えなければ「退所を命ずることも生じ得る」(文科省)ことになります。(つづく)
■認定こども園の4つのタイプ
【幼保連携型】
認可幼稚園と認可保育所が一体化した施設。幼稚園と保育所の建物が離れていても、運営や安全性が確保されれば認められる
【幼稚園型】
認可幼稚園に保育所機能を加えて、長時間保育も行う施設。0−2歳児の受け入れは必須ではない
【保育所型】
認可保育所に幼稚園機能を加えて、保護者が働いている・いないにかかわらず子どもを受け入れ、3歳児以上には幼児教育を行う施設
【地方裁量型】

