2006年9月19日(火)「しんぶん赤旗」

自治労連が憲法闘争交流

市民と「九条の会」発足

パン作り・紙芝居など多彩に


 「住民の命と安全に責任を負う自治体労働者こそが憲法を守り、生かす先頭に立とう」と自治労連(全労連加盟)は十六日、「第二回憲法闘争をすすめる全国交流集会」を東京都内で開き、全国の運動を交流しました。


 岡山県笠岡市職労の代表は「地域と結びついていこう」と地域の「九条の会」の運動に市職労が積極的にかかわっていると報告しました。昨年二月、「笠岡で九条の会をつくりたい」との市民の声が市職労にも聞こえてきました。それをきっかけに、さまざまな団体の代表が集まり、「あの人に呼びかけ人になってもらおう」と会づくりが始まりました。市婦人連合会長や医師、僧侶、元中学校長らがよびかけ、同年八月、「『九条の会』に賛同する笠岡市民の会」を発足させました。

署名が“名物”

 遅れていた賛同署名をすすめようと組合員も加わり、話し合いを重ね、「みんなでやろう」と励ましあいました。署名が集まり始めたのが自信となり、いまでは毎月、市内の大仙院が旧暦二十四日に行う縁日で署名をよびかけ、“名物”になっています。多くの組合員も参加しての署名活動。「そうじゃ、そうじゃ、戦争は絶対にいけん」と共感の声が寄せられていると話しました。

 「被爆地長崎から平和の声を広げよう」と「ながさき市役所九条の会」の結成を報告したのは、長崎水道労働組合の代表です。「戦争中は原爆で多くの市民が犠牲になりました。戦後、市民のくらしと平和を支えてきた憲法を守るのは、市職員の責務です」「被爆地の市役所の職場で『九条の会』をつくることは全国の大きな励みになる」と話し合ってきました。

 管理職にも、組織の違う労働組合員にも、よびかけ人になってほしいと訴えました。結果的に名前を出せなかった人も、「できることは一緒にやりたい」と申し出るなど対話が広がりました。

首長とも懇談

 秋田自治労連の代表は「憲法と自治体」をテーマに十四自治体の首長と懇談し、二人の市長が憲法についての思いをメッセージで寄せたと紹介しました。ある首長は「私たちの役場に組合はないが、(自治労連の)こうした活動に敬意を表したい」とのべ、「憲法九条があるからこそ、六十年間、平和が守ってこられた。『愛国心』を教育基本法に書き込むより、愛される国づくりをすべきだ」と語りました。「保守首長ばかりの秋田県と思っていましたが、違っていた。これからの活動に夢をもてるようになった」と力を込めました。

 大阪自治労連代表は、保育所や保健所、学童保育で「職場九条の会」が結成され、「市役所女性九条の会」が発足するなど多彩に運動が広がっていると発言。保育所の会では、「9」の形をしたうずまきパンを共同作業所と一緒につくって父母に配り、パソコンで紙芝居を上映し、会員一人ひとりの発意で楽しく活動しているとのべました。

 集会は、「九条の会」の小森陽一事務局長(東京大学教授)が講演。全教の長谷川英俊副委員長が教育基本法をともに守ろうと訴えました。


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