2006年9月16日(土)「しんぶん赤旗」

竹中総務相が議員辞職へ

志位委員長コメント


 日本共産党の志位和夫委員長は十五日、竹中平蔵総務相が議員辞職を表明したことについて都内で記者団に問われ、「竹中氏といえば、『構造改革』をすすめ、弱肉強食の社会、格差社会をつくりだした張本人だ。やりたいだけ国民をいじめる政治をやって、あとは放り投げたという印象だ」とのべました。

 志位氏は、「竹中氏が小泉内閣で果たした役割からいって、その責任は非常に重い。国民に対して、暮らしを悪くした責任を負っている」とのべました。


無責任政治を象徴

解説

 竹中総務相が参院議員辞職を表明したことは、小泉「構造改革」が国民に押し付けた格差拡大などかつてない犠牲への手当てを放棄し、「後は野となれ山となれ」の立場を示すものであり、小泉政治の無責任ぶりを象徴するものです。

 竹中氏は二〇〇一年四月の小泉政権発足にともない、経済財政担当相として民間人枠で入閣。以後、「構造改革」の“旗振り役”として経済財政諮問会議を取り仕切ってきました。

 「(構造改革とは)競争社会をつくり、弱い者は去り強い物は残ること」が持論の竹中氏は、不良債権処理、規制緩和を次々と推進しました。その結果、一握りの大企業には空前の利益をもたらす一方、多くの中小業者を倒産に追い込み、商店街を「シャッター通り」に変え、低賃金にあえぐ不安定雇用を拡大しつづけました。

 同氏は参院議員当選後、〇四年九月から郵政民営化担当相も兼務し住民サービス切り捨ての郵政民営化の先頭に立ちました。ライブドア事件で公判中の堀江貴文被告が昨年の「郵政解散」の総選挙に立候補した際、「小泉首相、ホリエモン、私がスクラムを組みます」と応援演説したのは記憶に新しいところです。

 竹中氏が辞職表明会見で「政治の世界での役割はあくまで小泉首相を支えることだった」などと述べたのは、同氏に投票した七十二万人の負託など眼中にないことを示しています。同氏の無責任さとともに、「国民生活を支援する」姿勢がつゆほどもなかったあらわれです。(小泉大介)


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