2006年9月13日(水)「しんぶん赤旗」

薬害肝炎 恒久対策求める

九州訴訟の原告が控訴


 血液製剤フィブリノゲンやクリスマシンによってC型肝炎に感染させられた患者らが国と製薬会社に損害賠償や治療体制の確立を求めている薬害肝炎九州訴訟で、原告十七人が十二日、福岡高裁に控訴しました。八月三十日に福岡地裁は国と製薬会社の責任を認める判決を出し、国、三菱ウェルファーマ(旧ミドリ十字)など製薬会社二社が控訴しています。


 控訴後に記者会見した原告・弁護団は「フィブリノゲン製剤の一九六四年医薬品承認時の法的責任、クリスマシンの法的責任に重点を置きたい」とのべ、全員の勝訴をかちとり、ウイルス性肝炎患者三百五十万人の治療体制の確立につなげたいと語りました。

 判決を受けた九州訴訟第一陣原告十八人のうち十四番の女性(五十代)は、肝硬変と病状が重く、「治療に専念したい」との本人・家族の希望で、控訴しませんでした。

 福岡地裁判決は「遅くとも一九八〇年十一月まで」の時点でフィブリノゲンについて国・製薬会社の責任を認め、一九七七年九月に投与された十四番らの請求を棄却。クリスマシンについて国と製薬会社の責任を認めず、請求を棄却しました。


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