2006年9月7日(木)「しんぶん赤旗」

志位委員長

東アジアの平和的発展・歴史問題

姜高麗大名誉教授・趙高麗大文科大学長と懇談


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(写真)西大門刑務所跡で姜萬吉さん(右)、趙珖さん(左) と懇談する志位和夫委員長=6日、ソウル

 【ソウル=丸山聡子】韓国を訪問している日本共産党の志位和夫委員長は六日、韓国の著名な歴史家である姜萬吉(カン・マンギル)高麗大学名誉教授、趙珖(チョ・グァン)高麗大文科大学学長と懇談しました。

 この懇談は、日本の植民地支配に反対してたたかった韓国の独立運動家が投獄された西大門刑務所跡地で始まりました。志位氏は、前日にも同所を訪問したことに触れ、「愛国者への追悼と、両国の友好関係のために訪問しました。私たちは日本の植民地支配とたたかい、いわば共同の受難の側にいました。初訪問ですが、心に通じるものを感じました」と語りました。

 姜氏は、「歴史は、悪いこと、恥ずべきことについても学び、教えなければならない。私は親日反民族行為真相糾明委員会の委員長をしていますが、二度と同じ過ちを繰り返さないための活動だと、日本の人にも理解してほしい」と話しました。また姜氏は、軍事独裁政権時代の一九八三年からこの刑務所に収監されていた当時の思い出なども語りました。

 三氏はその後、ソウル市内で、二十一世紀の東アジア地域の平和的発展の方向や、日韓両国の歴史問題について懇談しました。志位氏は一九三〇年代初頭の機関紙「赤旗(せっき)」を示しながら、日本共産党員が日本の植民地支配とたたかい虐殺された歴史を紹介。趙氏は、在日朝鮮人の虐殺について言及し、「同じようにたたかった人がいた歴史の事実は、韓日両国にとって非常に重要だ」と話しました。

 また志位氏は、靖国神社の遊就館が、日清・日露戦争から太平洋戦争までのすべての戦争を「正しい戦争だった」としていることを、遊就館の資料を使って説明。姜氏は「これは、きわめて重大なことです」と発言。「二十世紀の平和を壊した責任は日本にあるのですから、歴史の事実をしっかり教えないといけない」と語り、志位氏は、「私たちの責任であり、私たちの子孫が胸を張って生きていくためにも必要です」とこたえました。

 志位氏は最後に、「両国に同じようにたたかった勢力があったこと、お互いに知り合うことが大事だと思っています」と発言。姜・趙両氏は強くうなずき、「これは平和的な未来にとって必要です。今後もさらにすすめていきたい」と語りました。


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