2006年9月3日(日)「しんぶん赤旗」

入院患者の3人に1人

「在宅療養できず」

厚労省調査


 入院患者の三人に一人は、退院の許可が出ても自宅での療養はできないと考えていることが、厚生労働省の二〇〇五年受療行動調査でわかりました。家族の受け入れ体制や介護サービスが十分整っていないことが、主な理由となっています。

 調査は昨年十月に行われたもので、全国の四百八十八病院の入院患者約六万人が回答しました。

 今後の治療の希望では「完治するまで入院したい」が53・8%で、「通院しながら治療したい」(17・4%)を大きく上回りました。

 退院の許可が出た場合「在宅療養できる」と答えた人は半数以下の42・9%。「できない」が35・4%にのぼり、ほかは「療養の必要がない」(4・9%)、「わからない」(11・6%)でした。長期の療養を必要とする患者向けの療養病床がある病院(百二十三カ所)に限ってみると、「在宅療養できない」(47・9%)が「できる」(30・5%)を上回りました。

 在宅療養を可能にするための条件(複数回答)では、「家族の協力」(39・7%)、「入浴や食事などの介護が受けられるサービス」(30・7%)、「療養のための部屋、手すりの設置、段差をなくすなどの改築など」(27・0%)があげられました。

 政府は、医療費を削減するため、一二年三月までに現在三十八万床ある療養病床を十五万床に削減する方針です。しかし、実際には、条件が整わずに退院を迫られても在宅療養ができないという患者が多いことが、厚労省の調査からも裏付けられた結果となりました。


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