2006年8月22日(火)「しんぶん赤旗」

知事が米艦寄港許可

平和団体 “「神戸方式」への圧力”

兵庫・姫路港


 兵庫県の井戸敏三知事は二十一日、記者会見で、二十四日から二十八日まで米イージス駆逐艦「ジョン・S・マッケーン」(八、三一五トン)の姫路港寄港を許可したことを明らかにしました。

 県によると、七月三十一日に米側から姫路港の空き状況の問い合わせがあり、三日に入港の申し入れがありました。井戸知事は、「アメリカ側に核搭載の有無を照会したところ、水上艦艇に核を装備しないという米国の一般方針を順守しているとの回答があり、外務省からは、核持ちこみにかかわる事前協議がなかったとの回答を得た。県としては適切な確認をおこなった」とのべました。

 姫路港への米軍艦寄港は二〇〇一年、〇三年に次いで三度目。同じ兵庫県内の神戸港は、非核証明書提出を義務づけた非核「神戸方式」があり、七五年の実施以来、米軍艦は一隻も寄港していません。

 兵庫県原水協の梶本修史事務局長は、「県は当初、早く公表するとテロの対象になりかねないといっていた。危険と認識している寄港を許可したのは無責任です。アメリカの回答は、個々の艦船の核搭載は明らかにしないというもので事実上無回答。『事前協議がない』というのも、核の寄港は事前協議の対象にしない日米の密約のもとで何の歯止めにもならない。寄港は、米軍再編・基地強化の一環であり、非核『神戸方式』への圧力であることは明らかです」と指摘します。

 二十四日午前八時半から、現地で寄港に抗議する集会が開かれます。


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