2006年8月12日(土)「しんぶん赤旗」
東京五輪より福祉拡充
平和祈念館建設すすめる会 都とJOCに意見書
「『東京都平和祈念館(仮称)』建設をすすめる会」は十一日、東京都と日本オリンピック委員会(JOC)に対し、オリンピック東京招致を撤回し、都民のくらしや命、平和を守る施策を進め「東京都平和祈念館」の建設に着手することを求める意見書を手渡しました。原水爆禁止東京協議会の柴田桂馬代表理事、東京革新懇の高岡岑郷代表世話人が行いました。
意見書はオリンピックを「国威発揚」の場と位置づける石原知事に対し、「福祉切り捨て、暮らしの格差拡大で都民の命の灯が揺らいでいる時、東京の課題は『国威発揚』なのか」と批判。
都が「世界一コンパクトな大会」と強調していることについて、「オリンピック関連道路だけでも六兆円を超える莫大(ばくだい)な事業費が予想されている」と指摘。「コンパクトどころか、大型開発推進をオリンピックをてこに強行するもの」であり、くらしと命、平和を守る施策の拡充を求める都民の願いに逆行するものだとしています。
その上で、オリンピック開催の予算については、切り捨てられた福祉をはじめ都民施策の復活をはかるとともに、凍結状態にしてきた「東京都平和祈念会館」の建設に着手するために使うことを求めています。