2006年7月25日(火)「しんぶん赤旗」

生活保護断られ自殺

秋田市福祉事務所前 37歳「福祉も心痛むべ」


 生活保護を二度申請し、二度とも却下された秋田市の男性(37)が二十四日、秋田市福祉事務所前の駐車場で練炭自殺しました。同日昼、発見されました。

 男性は二十三日、友人の男性(52)にたいし、「きょうやる(自殺する)。おれが死んだら福祉も少しは心が痛むべ(だろう)」と話していました。

 自殺した男性は、強い睡眠障害を持っていて、二年ほど車上生活をしていました。

 男性は一度、同事務所を訪ねて生活保護を受けたいと相談しましたが、住所がないからダメだと断られたといいます。

 ことし四月二十四日、友人といっしょに秋田生活と健康を守る会(奈良知会長)を訪ねて相談しています。

 一回目の保護申請は、「働く能力を活用していない」として却下されました。二回目の申請の途中(今月十日)から生健会との連絡がとれていませんでした。

 友人の男性によると、「ハローワークに行った回数がたりない」「(就職の)面接を受けていない」という「却下理由が書いてあった」といいます。

 友人は「自殺するな」と説得しましたが、男性は、ケースワーカーの名前をいって「化けて出てやる」「保護課じゃなくて『保護しない課』じゃないか」「おれが死んだら生健会に伝えてくれ。福祉を良くしてくれ」といっていたといいます。

 男性が思いとどまり、「もう一度会おう」と約束したので、この友人は二十四日二時ころ別れたといいます。


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