2006年6月20日(火)「しんぶん赤旗」

「改革」路線の継承要求

首相会見 格差拡大に反省なく


 小泉純一郎首相は十九日、通常国会閉会をうけて記者会見しました。社会的格差を極端に広げた「構造改革」路線を自画自賛するとともに、九月に選ばれる次期首相も「改革」をさらに推進するよう求めました。

 首相は会見で、「厳しい財政状況のなか、予算の年度内成立をみた」「改革を続行しなければならないという与党の共通認識のもと、行革法案をはじめ数々の法案の成立をみた」などと今国会を評価したうえで、「今後も改革に終わりはない。改革の芽を成長させて大きな木にしていく」と強調しました。「改革」による格差拡大についての反省や具体的対策はいっさい語りませんでした。

 自民党総裁選については、「大変重要な権力闘争の面からもそれぞれ苦しい場面もあると思います」などと指摘。自身がどの総裁候補を支持するかについては、「いずれ総裁候補がでそろう。それまでは誰がいいとか、よくないとかいうつもりはない」と述べました。

 外交問題では、北朝鮮が「テポドン2号」とみられる新型長距離弾道ミサイルを発射した場合の対応について、「米国などともよく協議して厳しい対応を取らなくてはならない」と述べ、何らかの対抗措置を取る考えを表明。一方で、「米国、韓国と連携しながら、北朝鮮が理性的、自制的に発射しないように働きかけをしている」と語りました。

 またイラクのサマワに駐留している陸上自衛隊の撤退が週内にも決定される見通しとされる問題に関しては、「英軍、豪軍はじめ、米国政府等との緊密な連携のもとに自衛隊を撤収する場合は円滑に撤収しなければならない。時期がくれば適切に判断する」などと述べました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp