2006年6月12日(月)「しんぶん赤旗」

W杯 ライン通信

WORLD CUP 2006

「しんぶん赤旗」W杯現地取材チーム(和泉民郎、勝又秀人、中村美弥子)がお伝えします。

鼓動 ドイツ発

W杯 ライン通信

韓国女性も「タカハラー」


 初戦を間近に控えた日本代表の合宿地・ボンに十日、韓国人女性たちが日本選手の応援に駆けつけました。

 青のユニホームを着た数百人の日本人にまじって、金鎭順(キム・ジンスン)さん(25)と鄭(チェン)キョウルさん(19)が、韓国の国旗「太極旗」を手に「タカハラー」、「イナモトー」と声を張り上げていました。

 ふたりはオペラ歌手をめざし、ケルンでドイツ語の語学学校に通います。同級生の日本人(23)は、「親善試合の日本―ドイツ戦(レーバークーゼン)に彼女たちを連れて行ってから、金さんはずっと『タカハラー』とはしゃいでいるんですよ」と語ります。

 でもなぜ高原選手を?

 「あのシュートがいい!」と金さん。ドイツから2得点した活躍が心に焼きついたようです。

 ふたりは韓国代表の熱いファンでもあります。ケルンにある韓国選手の宿泊先に約五時間も張り込み、サインをねだったほど。その行動力は典型的な「オッパ部隊」(韓国の熱烈な追っかけ少女)です。

 金さんは期待を込めて語ります。「両国ともそれぞれフェアに、全力でたたかって、一緒に16強に進んでほしい」

 三人は直前に韓国チームも激励。「韓国の練習場はファンから『大韓民国』コールがわき起こって、すごい熱気でしたよ」と田村さん。観客が静かに練習を見守る日本との違いに、ちょっぴり戸惑っていました。

(ボン=勝又秀人、写真も)


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