2006年6月6日(火)「しんぶん赤旗」

事故原因究明と対策を

エレベーター高2死亡事故

党区議団が区長に申し入れ


 東京都港区が建設し、港区住宅公社が管理するマンション(区立住宅)で高校二年生の市川大輔さん(16)がエレベーターに挟まれて死亡した事故で、日本共産党港区議団は五日、武井雅昭区長に対して(1)原因と責任の徹底究明(2)エレベーターを使用できないことで起きている生活の不便などへの緊急対策(3)根本的な安全確保対策と第三者機関による事故原因の徹底究明―を求めました。

 武井区長は、「検討して今後の対策に生かしていきたい」とのべました。

 同マンションは、地下二階、地上二十三階建ての複合施設。十一階から二十三階部分が賃貸住宅になっています。事故後、住民が住む高層部分にいくエレベーター使用ができないことから、高齢者、障害者や幼児、児童など子どものいる世帯などは、途中から階段を使っての移動となるために日常生活に支障をきたしています。また、「エレベーターに乗ることがこわい」という不安も広がっていて、きめこまかな対策が求められています。

 住民の男性(39)は「たびたびトラブルが起き、あまりにも多いので『何とかしてほしい』と、四月にも要望に行ったばかりです。原因究明と抜本的な事故防止をとらないと不安は解消しない」といいます。

 これまで十九件ものトラブルが発生していながら区は、何の安全対策も取っていませんでした。前出の男性は「入居して数カ月して壁にヒビが入ったり、床がゆがんだりしました。エレベーターだけでなく、建物の構造上の問題も含めた、総合的な原因究明をはからないと安心・安全な住まいを維持することはできません」と、行政への要望を話していました。


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