2006年6月5日(月)「しんぶん赤旗」
おはよう ニュース問答
働く女性への差別が厳しいね
みどり ねえ、お母さん、働く女性の賃金は、男性の賃金の三分の二だって。ひどいと思わない?
陽子 厚生労働省が発表した二〇〇五年版の「働く女性の実情」ね。女性の賃金は男性の65・9%と、これまで男女の賃金格差が縮まってきたのが、開いちゃったのよね。
男女格差大きい
みどり そう。男性の賃金は、前年より1%ほど増えたのに、女性の賃金は、反対に1%ほど減ったからだって。
陽子 女性管理職の比率も、減っているんでしょ。
みどり 男女雇用機会均等法が施行されて二十年になるのに、まだまだいろんな点で、男女格差は大きいわ。
陽子 それに、働く女性の52・9%が、パートやアルバイト、派遣などの非正規雇用なのよ。
みどり いま、非正規雇用の女性が増えてるの。友達の近所の家のお母さんも、早朝の総菜づくりのパートに行き始めたそうよ。
陽子 そのお母さんのように、子育てが一段落した後に働きに出る中高年女性が増えているの。でも、その六割がパートだって。
みどり 大変よね。時給は、いくらかしら。
陽子 時給は一年で十円とか、わずかだけど上がっていくみたい。でも一時金は出なかったり、出ても減額している会社が多いそうよ。
みどり パートも含めた働く女性の現金給与総額は、男性の半分にも届かない49・5%と書かれていたわ。
陽子 男女格差が、さらに大きくなるのね。
みどり 会社によっては、年休も健康保険もない、ひどいところがあるって聞いたわ。
共同して運動を
陽子 「働く女性の実情」は、「中高年女性のパワーに着目する必要」を強調しているけど、女性の働く意欲や能力を生かせる労働条件や待遇の改善、職場づくりが必要ね。
みどり 五月二十日には名古屋市で、非正規雇用と正規雇用の労働者が手をつないで均等待遇をかちとろうと、全国交流集会が開かれたわ。
陽子 いま働く人たちが、女性と男性、非正規と正規といった垣根をこえて、共同して運動をすすめることが大切よね。
〔2006・6・5(月)〕