2006年5月28日(日)「しんぶん赤旗」

医療改悪 改憲手続き 教育基本法改悪 共謀罪

4大悪法 そろって廃案に

要求携え 全国から5万人

5・27国民大行動


写真

(写真)「許すな憲法改悪、守ろういのちとくらし」、5・27国民大行動に参加した人たち=27日、東京・代々木公園

 「庶民大増税なんでやねん」の風船、「9」の文字をさげた傘…。東京・代々木公園に思い思いのグッズやプラカードを持った五万を超す人の波が見渡す限り続きます。終盤国会で悪法を許さないたたかいが焦点となるなか、「許すな憲法改悪!守ろういのちとくらし」を掲げて二十七日、「みんな集まれ5・27国民大行動」(同実行委員会主催)がおこなわれました。

 時折、横なぐりの雨が降るなか、「教育基本法改悪、共謀罪、医療改悪、国民投票法を阻止し、政治の流れを変えていこう」との壇上からの訴えに「そうだ」「がんばろう」の声援が飛びます。

 タンバリンを手に歓声をあげる福島県須賀川市の女性(49)は「七十七歳の母は戦争中もんぺ姿で登校し、若い男性は戦争にとられていない。年ごろの娘たちに、そんな思いをさせてはいけない。運動をもっと広げます」と力を込めます。

 栃木県からは七台のバスを借り切り、過去最高の参加者です。手にした平和を願う三百個の風車が勢いよく回ります。全国から持ち寄られた各種署名は百十九万にのぼりました。

 主催者あいさつした全労連の熊谷金道議長は「小泉政権と与党の横暴に反対し、反撃する国民的運動が全国各地から大きく広がっている」とのべ、「国民の怒りを総結集し、憲法改悪や教育基本法改悪はじめ悪法を阻止しよう。歴史の転機のなかで新たな未来の扉を開こう」と訴えました。

 日本共産党の志位和夫委員長、YWCAの江尻美穂子理事長、食料主権を訴えるインドネシアの農民団体のヘンリー・サラギさん、映画「蟻(あり)の兵隊」の池谷薫監督があいさつ。「子どもと教育を守ろう」の横断幕やむしろ旗を掲げ、米軍基地強化に反対する沖縄県民や増税反対の業者らがリレートークしました。集会後、三コースに分かれ、新宿や渋谷に向け、パレードしました。

志位委員長があいさつ

 志位委員長は、医療大改悪、憲法九条改定の手続きを決める国民投票法、共謀罪、教育基本法を全面的につくりかえる、この四つの大悪法を食い止めるために力を尽くし、国会延長を許さず、そろって廃案においこもうとよびかけました。

 暮らしの問題では、格差社会と貧困が広がり、平和の問題では、異常なアメリカいいなりの政治の矛盾が米軍再編と憲法改定という熱い焦点で噴き出していると指摘。教育基本法の問題では、思想・信条・内心の自由の侵害、教育の自由の侵害という憲法に反する二つの問題がうきぼりになっているとのべ、「歴史をつくるのは人間のたたかいです。この大集会をアメリカいいなり、財界主役の政治を大本から変え、国民中心の新しい政治の流れをつくる新しい出発点にしましょう」と訴えました。


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