2006年5月18日(木)「しんぶん赤旗」

メキシコ国境への米州兵配備計画

「移民問題解決しない」

中米諸国から批判


 【メキシコ市=松島良尚】不法移民対策を強化するためブッシュ米大統領が十五日に発表したメキシコ国境への州兵配備計画に対し、メキシコに続いて中米諸国からも批判の声が上がっています。

 グアテマラのステイン副大統領は十六日、「困惑している」と表明。「ワシントンの態度は残念であり、拒否する。不法移民問題の解決は、国境を武装することではない」と述べました。

 コスタリカの公務員と民間労働者が結集する全国被雇用者連盟のバルガス書記長は、「州兵の配備は米政府の友好と連帯の中身を示すものだ。これでは問題は解決しない」と批判しました。

 ホンジュラスでは、移民問題を扱う二十五組織から成るホンジュラス移民全国フォーラムのルイス調整者が、「悲惨な犠牲者が増える」と指摘。不法移民の道案内人で「コヨーテ」と呼ばれる業者が手数料をつりあげるのは確実だともいいます。

 ホンジュラスでは、メキシコを経て米国に渡るため一日平均で二百十九人が出国し、強制送還された不法移民を乗せた車両が毎日二台到着しているといいます。


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