2006年5月2日(火)「しんぶん赤旗」

独左翼党大会おわる

WASGと組織合同へ


 【ベルリン=中村美弥子】独東部ザクセン・アンハルト州ハレで二日間の日程で開かれていた左翼党第十回大会第一回総会が三十日、閉幕しました。大会はビスキー議長を再選するとともに、新役員を選出しました。南部のルートウィヒスハーフェンで開かれていた「労働と社会的公正のための選挙代案」(WASG)の党大会も、左翼党との組織合同を正式に決定して閉幕しました。

 左翼党とWASGは来年六月の合同を目指しています。左翼党大会では、WASGと連携して強力な左翼を形成する重要性が強調されました。左翼党連邦議会(下院)会派のギジ共同議長は「対等平等の立場を貫いてWASGとの合同を進めたい」と表明しました。

 もう一人の共同議長であり、WASGを率いるラフォンテーヌ氏(元社会民主党党首、元蔵相)は左翼党大会に駆けつけ、「両党は資本主義に反対する明確な立場を取らなければならない。そうでなければ他党との違いがなくなる」と演説。また、「年金支給年齢の六十七歳への引き上げや付加価値税率の引き上げはとても受け入れることはできない」と述べ、メルケル政権を批判しました。

 左翼党とWASGは統一選挙名簿をつくって昨年九月の連邦議会選挙をたたかい、五十三議席を獲得しました。しかし、WASG内の一部に左翼党との組織合同に反対する意見が根強くあります。

 ベルリン特別市と北東部メクレンブルク・フォアポルメルン州のWASGの支部は両党の選挙合意に背き、今年九月の議会選挙で独自の候補者を立てる方針を決めました。両地域で州政府に加わっている左翼党が中央政権与党の社民党の政策を支持しているから、というのが理由です。

 こうした動きに対し、ラフォンテーヌ氏は、左翼党との合同に向けWASG内の統一を呼びかけています。


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