2006年2月12日(日)「しんぶん赤旗」

「建国記念の日」反対 各地で集会

平和で世界に貢献 東京


 「建国記念の日」の十一日、全国各地で、この日を祝日とすることに反対し、憲法問題や首相の靖国神社参拝問題を考える集会が開かれました。 東京では、歴史研究者団体や東京都教職員組合などからなる「『建国記念の日』に反対し思想・信教の自由を守る連絡会」主催の集会が開かれました。約三百人が参加し、「憲法9条を守り抜くことこそ、日本の平和と安全を確保し、国際社会に貢献する道である」とするアピールを採択しました。集会では歴史学研究会の山田邦明事務局長は「天皇の靖国参拝がなぜ問題かなどを若い人と語りあうために、歴史を見つめる集会の意義は大きい」とあいさつしました。

 憲法と靖国問題をテーマにした講演では、弁護士の沢藤統一郎さんが「憲法九条を変えて日本を『戦争を選択肢とする国』にすれば、戦争への備えが求められ、平時から、思想や良心の自由、信教の自由が踏みにじられることになる」とのべました。

 歴史家の吉田裕・一橋大学教授は、靖国神社の本質をのべたうえで、強まっているように見えるナショナリズムの現状について「流動的であり、保守派内の分岐もある」と分析。「閉塞感がナショナリズムを生みがち。若い人との対話の通路を作るため、小泉構造改革にどう向き合うかも考える必要がある」と提起しました。

 「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が採択された杉並区の中学生の保護者・鳥生千恵さんが会場から発言。この教科書に反対する活動を報告し「保護者の関心は高い。子どもたちに責任を果たしたい」と力強く語りました。


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