2006年1月30日(月)「しんぶん赤旗」

国際社会と協調も

ハマス最高指導者が表明

武装解除は拒否


 【カイロ=小泉大介】パレスチナ評議会選挙で圧勝した武装抵抗組織ハマスの最高指導者、ハリド・マシャール氏は二十八日、活動拠点にしているシリアのダマスカスで記者会見し、武装解除を拒否する一方で、国際社会と協調する姿勢も示しました。

 同氏は、イスラエルや米国などが要求している武装解除に関し、「占領下にある限り、抵抗は正当な権利だ」とし、これを拒否する意思を明確にしました。さらに「各国が持つのと同様な、攻撃から人民を守る軍隊を組織したい」とし、ハマスの軍事部門を含む「パレスチナ軍」創設の意向に言及しました。

 一方で同氏は「われわれはイスラエルを認めていないが、それは現実を無視するとか、イスラエルとの平穏状態(停戦)がないことを意味しない」と述べ、対イスラエル政策での現実的対応姿勢を表明。また「早急に(腐敗撲滅などの)改革を実行する。もし欧州諸国や米国が望むなら、彼らとともに働く用意がある」と述べ、国際社会との協調にも前向きな立場を明らかにしました。

 焦点となっている自治政府の組閣に関し同氏は先に、選挙で大幅後退したパレスチナ解放機構(PLO)主流派組織ファタハとの連立を希望。しかしファタハ幹部から連立を否定する見解が相次ぎ出るなか、二十八日の会見では、組閣に数週間から数カ月かかるとし、容易ではないとの認識を示しました。


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