2006年1月27日(金)「しんぶん赤旗」

海外派兵を「本来任務」化

イラクもインド洋も

自衛隊法の改悪案概要


 自衛隊の海外派兵を「本来任務」(主要な任務)に位置付けるため、政府が今通常国会に提出を狙う自衛隊法改悪案の概要が二十六日、分かりました。国連平和維持活動(PKO)のほか、周辺事態法に基づく米軍支援や、時限立法に基づくイラクとインド洋への自衛隊派兵も「本来任務」へ格上げするものになっています。

 「国際平和協力活動等の本来任務化について」と題した防衛庁作成の文書は、「(自衛隊法)改正のイメージ」として、「自衛隊の任務」を定めた第三条に、これまで「本来任務」とされてきた「わが国防衛」(第一項)に加え、第二項を追加。この中で(1)「周辺事態に対応して我が国の平和及び安全の確保に資する活動」(2)「国際社会の安全保障環境の安定化に資する活動」―を挙げています。(1)に周辺事態法、(2)にPKO法やテロ特措法、イラク特措法に基づく活動を位置付ける方針です。

 同文書は「本来任務」への格上げを、海外派兵のための「態勢整備の一環」と説明。このほか「態勢整備」の例として「教育訓練体制、所要の部隊の待機態勢、輸送能力等の整備、復興支援等に専門知識を有する人材の育成等」を挙げています。

 政府はこれまで、自衛隊が違憲の軍隊であることへの批判をかわすため、「わが国を防衛するための必要最小限度の実力組織であるから憲法に違反するものでない」と弁明してきました。このためPKOなどの海外派兵は「わが国防衛のために培ってきた自衛隊の能力を平時に活用する」ものとし、自衛隊の任務としても「付随的任務」と位置付けてきました。

 「本来任務」化は、これまでの政府の説明をも逸脱し、自衛隊を“海外派兵隊”へと本格的に変質させるものです。格上げを図る活動について、このほかに「在外邦人等の輸送」「機雷等の除去」なども挙げています。


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