2005年12月20日(火)「しんぶん赤旗」

米大統領認めた「誤情報でイラク戦争」

それでも支持か


■赤嶺議員追及 政府は正当化

 日本共産党の赤嶺政賢議員は十九日、衆院イラク特別委員会で、ブッシュ米大統領が、イラク戦争の最大の口実にしていた「イラクの大量破壊兵器の保有」について、「多くの情報が間違っていた」(十四日の演説)と認めたことを示し、それでも「イラク戦争支持の政策を続けるのか」と追及しました。

 赤嶺氏は、ブッシュ米大統領が、イラク戦争直前の最後通告で、「間違いなくイラクは大量破壊兵器を隠している」「世界の安全のためには、フセインをいますぐ武装解除しなければならない」と述べていたことを指摘。「ところが、イラクに大量破壊兵器はなかったことがすでに確定し、米大統領も誤った情報にもとづいて判断したことを公式に認めた。このような戦争を正当だと考えるのか」とただしました。

 安倍晋三官房長官は、「(イラクが)大量破壊兵器を廃棄したことを国際社会に証明しなければならなかったが、それを証明しなかった。イラクが大量破壊兵器を持っていると信じるに足る状況は十分にあった」と開き直り、あくまで支持し続ける立場をとりました。

 赤嶺氏は「この戦争では、罪もない人たちがたくさん犠牲になった。ブッシュ大統領が示している数字でも、三万人以上だ」と告発し、「戦争を始めた根拠が崩れたのに、戦争は正しかったと正当化するのか」と批判しました。

 そのうえで「自衛隊のイラク派兵の根拠はすでに完全に崩れた」とのべ、イラクに派兵された自衛隊の即時撤退を求めました。


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