2005年12月19日(月)「しんぶん赤旗」

民放九条の会発足

改憲は放送の自由を制約


 民間放送で働く人々たちでつくる「民放九条の会」が十八日、東京・豊島区で発足総会を開き、六十一人が集いました。

 「決意を新たに『改憲』のくわだてに立ち向かいましょう。日本と世界の平和のために…」

 「会」のアピールです。読み上げたのは、テレビ神奈川ディレクターの菊池昭人さん。指定公共機関を会社が受け入れたことにたいして、組合はストで立ち上がると報告しました。指定公共機関になると、放送局が有事に政府の統制下に入れられます。「いま、目の前で起こっていることに対峙(たいじ)する意味を込めて読みました」

 参加者がひとことスピーチを披露。会員は百四十四人(十二月十六日まで)と報告されました。

 「過去の事実から考えると、九条二項が変えられると言論の自由が制約され、放送のまっとうな仕事ができなくなる」(碓氷和哉・民放労連委員長)

 「報道現場では、仕事に追われてじっくりと考えられないでいる。OBの手も借りながら、気がつくと変えられているということがないように、声を上げていきたい」(テレビ東京・組合員)

 「憲法というと政治的色彩があって、どうなんだろうと思ってきた。民放は戦争を経験していない。話を聞いたり学ぶ中で、このままではまずいと思い参加した」(日本テレビ・スタッフ)

 水島朝穂・早稲田大学法学部教授が記念講演をしました。「九条と九九条(公務員の憲法擁護義務)を権力(国家)に守らせなければならない」と指摘。「映像メディアの可能性を追求してほしい。刺客を追いかけるのもみなさんだが、憲法を拾うのも大切な役割」と励ましました。


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