2005年12月6日(火)「しんぶん赤旗」

ベネズエラ与党 9割得票

国会選挙 主要野党は不参加


 【メキシコ市=松島良尚】ベネズエラで四日におこなわれた国会議員選挙(定数百六十七)は、全国選挙評議会(CNE)の中間発表によるとチャベス政権の与党連合が九割の得票を獲得する見通しです。投票率は約25%にとどまりました。最大与党の第五共和国運動(MVR)のララ全国幹事は、与党連合が全議席を占めそうだと述べました。

 25%の投票率には、主要野党の不参加が響いているとみられますが、イストゥリス教育・スポーツ相はCNEの中間発表後の記者会見で、大統領選挙などと別に議会選挙が単独で実施されたときはこれまで投票率がきわめて低かったと指摘しました。今年八月のいっせい地方選挙の投票率は31%でした。

 一方、野党を先導してきた民間団体「スマテ」は選挙は正常におこなわれなかったとして、「政府は高い棄権率について考えなければならない」と非難。マドゥーロ国会議長は、国会にはMVRのほかにもいくつかの政党が議席を持ち、無党派の議員もいると反論しました。

 国際選挙監視団には、米州機構(OAS)や欧州連合(EU)などから約四百人が参加。スペイン代表団の一人は、国際監視団が野党を招いて意見や要求を聞こうとしたが、野党は参加しなかったと述べました。野党の選挙不参加について、野党寄りといわれる世論調査機関「ダタナリシス」のレオン理事は、「大失敗」「最悪のシナリオ」と指摘。議席がなくなったことから、まだ少しはあった国民への影響も失うだろうと述べています。


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