2005年9月21日(水)「しんぶん赤旗」

まちづくり3法見直し

とりまとめ案をみる


 大店立地法などまちづくり三法の見直しを論議している経済産業相の諮問機関、産業構造審議会流通部会と中小企業政策審商業部会は、九月上旬に第十二回会合を開き、「中間とりまとめ案」の修正案(以下「案」)を議論しました。今回の議論を踏まえてさらに修正した案を、九月下旬―十月に国民向け「意見募集(パブリックコメント)」に付す予定です。「案」の内容をみます。(大小島美和子)


 「案」は前回から五十カ所以上の修正をしています。

■留意述べるが

 商店街が果たしてきた本来の機能と価値、商店街が疲弊している厳しい現実を所々に書き入れました。

 「中心市街地を取り巻く状況」の項で、中心市街地の衰退にともない「地域の人間関係が希薄化し、コミュニティー機能が著しく低下したことで、住民のまちに対する安全・安心への危機感、まちの誇りの喪失などが生じている」と述べています。

 また「案」は、「現行施策の評価」の項で、大型店出店にともない「広く社会的・経済的影響が発生している」として、「必要な規制を検討すべきとの指摘もある」との記述も挿入しました。

 しかし、声の一つとして取り上げた形で、実現の具体的手だては示しません。

 今後の施策の「方向」でも、大型店出店で周辺の中小小売り店がさびれ「買い物が不便になる」ことや、中心市街地活性化計画など「各種公的計画」に大型店出店が影響を与えるとの指摘を書き加えました。

 しかし、これらの問題については、出店する企業が「留意」したり、「十分検討」するよう述べるだけです。

■自主性妨げる

 前回の「案」では、自治体が条例で大型店出店を抑制することを全面的に否定しようとしていました。この点については今回の「案」で、自治体が「条例を活用してまちづくりを進めることも可能」と記述。まちづくりの観点から大型店に対し、「自治体の主体的な取り組み」を認めました。

 しかし、一方で、大店立地法一三条による「需給状況を勘案した施策」の禁止をそのまま残し、自治体の自主性発揮を妨げようとする姿勢を変えていません。

■構想変わらず

 「案」では、中心市街地の疲弊を防ぎ、住み良く、コンパクトな(適度の大きさで密度の高い)まちづくりをするための手段として、都市計画法などの強化にのみ解決を求めようとする基本構想は、前回と変わりません。

 「まちづくり三法」は、個別の大型店出店への調整機能をなくし、都市計画法の強化だけで大型店の出店が抑制できるという想定で施行されました。しかし、実際には郊外型大型店が乱立し、中心市街地の衰退は進むなどの矛盾が噴き出ています。

 二の舞いにならないために、三法の見直しには、個々の大型店出店にたいする規制や調整措置が必要です。


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