2005年9月20日(火)「しんぶん赤旗」

くらし・平和左右する課題

特別国会でめじろ押し


 二十一日に開会する特別国会では、再提出される郵政民営化法案、障害者「自立支援」法案をはじめ、くらし、平和にかかわる法案・課題がめじろ押しです。


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(写真)増税反対を掲げて巣鴨地蔵通りで宣伝する消費税をなくす会の人たち=16日、東京都豊島区

■郵政民営化法案

 政府・与党は廃案になった郵政民営化法案を骨格を変えずに再提出する方針です。小泉首相は総選挙の結果から「郵政民営化は信任された」としていますが、“公務員が三十八万人もいるから税金がどんどん使われる”“民営化すれば税収が増える”というゴマカシに終始し、国民に真実を語りませんでした。

 実際には先の国会や選挙戦の論戦で明らかにしたように、郵政事業には一円も税金が投入されず、公社のままの方が国の財政に貢献します。

 日本共産党は、徹底した審議で政府・与党のゴマカシを明らかにし、廃案をめざす立場です。そのために、郵政民営化法案反対の一点での国会共闘も提案しています。

■増税

 小泉政権は選挙後、さっそく増税計画を露骨にしめしています。

 谷垣禎一財務相は、年末まとめる二〇〇六年度税制「改正」で、定率減税全廃について所得税は〇七年一月から、住民税は同六月から実施する方向を表明しました。年収五百万円の四人家族(妻は専業主婦、子ども二人のうち一人は十六―二十二歳)の場合、年約三万五千円の増税になります。

 さらに、自民、公明の与党は配偶者控除、扶養控除などの諸控除廃止を計画、消費税増税も狙っています。大企業優遇には手を触れず、もっぱら庶民増税を押しつけるやり方でいいのか、重要な論戦となります。

■憲法改悪

 憲法問題では、自民党が衆院各派協議会で提案してきた改憲のための国民投票法案を審議する特別委員会の設置をめぐる議論が重要課題となります。

 日本共産党は、改憲手続き整備のための国民投票法案は九条改悪と一体のものであり、その審議のための特別委員会の設置に反対の態度を表明しています。社民党も反対しています。

 また、自民党は十一月に立党五十年記念の党大会を開き、新憲法草案を発表するとしており、特別国会と並行して十月中に最後のとりまとめ作業を急ピッチで進めようとしています。

 「創憲」を掲げ、自民党と改憲を競い合う民主党は、「九条二項削除が持論」と公言する前原氏が代表に就任したもとで、改憲問題についての今後の対応に警戒が必要です。

■インド洋派兵延長

 政府・与党は十一月一日に期限切れを迎えるテロ特措法をさらに延長させる改悪法案を提出し、成立を図る構えです。

 テロ特措法は、インド洋で「対テロ」作戦を展開している米軍への海上自衛隊による給油活動の根拠になっている法律。ブッシュ米政権の「対テロ」報復戦争への参戦を目的に〇一年十月に成立。〇三年十月に二年延長されていました。

 報復戦争によってテロの土壌はかえって拡大。一方で給油の「需要」は激減しています。憲法違反の戦争支援の継続は許されません。

 イラクへの自衛隊派兵を閣議決定した基本計画の期限切れも十二月十四日に迫っており、徹底審議が求められます。

■障害者「自立支援」法案

 障害者の福祉サービス利用料を、現行の所得に応じた「応能負担」から、提供されたサービスの量に応じた「応益負担」に変更し、原則一割の負担を障害者に求めます。十倍、二十倍の負担増になる例もあります。厚生労働省は負担上限額を設けるとしていますが、障害者の所得が低いため、収入の二―三割の利用料負担になります。

 同法案にたいする障害者の不安や怒りは大きく、衆院厚労委員会採決直前の七月五日には一万一千人の障害者や家族が全国から集まり、国会へデモ行進しました。

 八月八日の衆院解散で審議未了・廃案になりましたが、政府は特別国会に再提出のうえ成立を狙っています。

■労働安全衛生法等「改正」案

 特別国会に提出予定の労働安全衛生法等「改正」案は、労働者の健康に影響を及ぼす重大な問題を含んでいます。

 同案は、過労死認定基準を超える「月百時間以上の残業」をし、しかも「体調が悪い」と申し出た労働者の場合に限り、事業者に医師の面接指導を義務づけるという内容になっています。

 従来の厚生労働省通達「過重労働による健康障害の防止のための総合対策」(二〇〇二年)では、月四十五時間の残業でも医師の助言指導を受けさせることを事業者に要請しています。

 同案は、過労死認定基準や厚労省通達を形がい化させるもので、増加が懸念されている過労死予防に逆行しています。


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